アディエル・パルマ

アディエル・パルマ・ロペス：遅咲きのキューバを代表する技巧派左腕

アディエル・パルマ・ロペス（Adiel Palma López）は、1970年8月20日生まれ、キューバのシエンフエゴス出身の元プロ野球選手です。左投左打の投手として、国内リーグと国際舞台で活躍しました。

国内リーグでのキャリア

1987-1988シーズンから2007-2008シーズンまで、セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル（キューバ国内リーグ）のカマロネーロス・デ・シエンフエゴスに所属。30歳を超えるまでは、通算防御率4点台前半、勝率も4割台前半と、決して目立つ存在ではありませんでした。しかし、2002-2003シーズンに、彼の野球人生を大きく変える出来事が起こります。

開花

そのシーズン、パルマは突如として、独特の揺れながら落ちる[フォークボール]]を武器に快投を連発。最多奪[[三振]と最多勝(14)の二冠に輝き、一躍注目を集める存在となりました。遅咲きながらも、その才能が開花した瞬間でした。

国際舞台での活躍

アテネオリンピック

2003年のアテネオリンピック予選でキューバ代表に選出されると、パルマは国際舞台でその実力を発揮します。特に左打者に対して圧倒的な強さを見せ、当時メジャー昇格寸前のジャスティン・モルノーを擁するカナダ打線を、全く寄せ付けませんでした。

2004年のアテネオリンピック本大会では、キューバ投手陣の柱として活躍。3勝、防御率1.40という素晴らしい成績で、キューバの金メダル獲得に大きく貢献しました。

ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）

2005-2006シーズンは不調だったものの、これまでの実績が評価され、2006年の第1回WBCにキューバ代表として選出。大会中には調子を取り戻し、決勝の対日本戦では好投を見せました。

その他の国際大会

2007年のパンアメリカン競技大会では、先発の軸としてキューバの優勝に貢献。2008年の北京オリンピックにも出場しましたが、ここでは3被本塁打を許し、結果を残すことはできませんでした。

引退

北京オリンピック後、アディエル・パルマ・ロペスは現役を引退しました。

詳細情報

年度別投手成績（2000-01年以降）：(省略)
代表歴
2004年アテネオリンピック キューバ代表
2006年WBC キューバ代表
2007年パンアメリカン競技大会 キューバ代表
2008年北京オリンピック キューバ代表

アディエル・パルマ・ロペスは、決してエリート街道を歩んだ選手ではありませんでしたが、自身の才能を開花させ、キューバ野球界、そして国際舞台で確かな足跡を残しました。彼の活躍は、多くの人々に勇気と希望を与えたことでしょう。

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