アナウンサーぷっつん物語

『アナウンサーぷっつん物語』

『アナウンサーぷっつん物語』（アナウンサーぷっつんものがたり）は、1987年にフジテレビで放送された月曜21時枠の連続テレビドラマで、全6話から形成されています。この作品はフジサンケイグループの関連企業を舞台にした「業界ドラマシリーズ」の第1作目となり、フジテレビのアナウンサーたちの実際の体験を元にした内容が描かれています。

概要

物語は、名古屋のラジオ局でアナウンサーとしてのキャリアを積んできた西沢由美子が、フジテレビに移籍するところからスタートします。彼女の新しい職場となるフジテレビでは、先輩や同僚、上司たちとの様々な人間関係が展開され、職場での厳しい現実やチームワークの重要性が浮き彫りにされていきます。

この番組では、実際にフジテレビに在籍するアナウンサーたちが本人役で出演するほか、本放送の際にはフジテレビ本社内でのロケーション撮影が多く用いられ、視聴者にリアリティを与えました。さらに、劇中で設定された番組『MONDAY60』の中で、フジテレビ他番組の宣伝が行われるというメタ演出も施されています。

制作背景

本作の制作には、プロデューサーの中山和記や脚本家の畑嶺明が関わっており、特に実際のフリーアナウンサーである山村美智の体験やコメントが重要な参考となりました。山村美智は、実際に物語の中でもキャストとして出演しており、アナウンサーとしてのリアルな葛藤や成長が物語全体に色を添えています。

放送データ

放送は1987年4月6日から5月11日まで行われ、全6話のうち第5話は生放送でした。このため再放送時には第5話が欠番として扱われています。主題歌は、『I Don't Know!』が起用され、当時の視聴者に強く印象付ける音楽となりました。

登場キャラクター

• - 西沢由美子（岸本加世子）：名古屋からフジテレビに移籍したアナウンサー。職場での人間関係に困惑しながらも成長していく。
• - 新城卓也（神田正輝）：売れっ子アナウンサーで、由美子と意見がしばしば対立する一方で、彼女に惹かれていく。
• - 小川早苗（麻生祐未）：卓也の恋人で、彼との関係を自立のために見直すことを検討中。
• - 服部圭介（田代まさし）：制作部の敏腕ディレクターで、早苗に憧れる。
• - 東直子（星遙子）：現役アナウンサーで、それぞれ異なるキャラクターたちが物語の中で絡み合っていく。

また、ゲストにタモリや明石家さんまなどの有名人が登場し、特別なエピソードに彩りを加えています。

その後の展開

放送終了後の1987年10月1日には、登場キャラクターたちのその後を描くスペシャル版も放送され、こちらでも多くの現役フジテレビアナウンサーが出演しました。本作は後の業界ドラマシリーズの基礎を築き、続編の『荒野のテレビマン』では本作との関連が示されるエンディングが描かれています。これにより視聴者の間で一貫したストーリーが共有され、シリーズ全体の魅力がさらに高まりました。

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