荒野のテレビマン

荒野のテレビマン

『荒野のテレビマン』は、1987年11月から12月にかけてフジテレビの「月9」枠で放送されたテレビドラマで、主演は東山紀之が務めました。この作品は、業界ドラマシリーズの集大成であり、フジサンケイグループの関連企業を舞台に、新人テレビマンの奮闘と成長を描いています。

概要

作品が放送されたのは1987年11月16日から12月21日までの約1ヶ月間で、全6話から成ります。初回放送の視聴率は13.2%で、最終回にかけて多くの視聴者に親しまれました。ストーリーは、フジテレビの企画部に配属された主人公、増淵岬平の視点から展開され、小さな成功を積み重ねていく様子が描かれています。

物語の中で、岬平が取り組むのは、長寿番組『かるがも姫道中日記』の後継番組『MONDAY60』。しかし、この新たな挑戦は、急遽キャスターを探すという困難な状況から始まり、彼の成長と業界内の人間関係が複雑に絡み合います。最終回の中では、過去のドラマ『アナウンサーぷっつん物語』の映像が引用され、これにより作品同士の繋がりが暗示されています。

あらすじ

岬平は独立志向が強く、考え方が硬いため、上司や同僚との摩擦が絶えなく、ベテランの野島の下で学ぶことになります。駆け出しの彼が直面する様々な人間模様や業界の厳しさが描かれ、特に女性スタッフとの衝突が際立っています。彼の教育係である木田竜子は、その成長を手助けしつつも、彼の偏見と戦います。

兄妹揃って母の教育を受けながら育った岬平。強い家族意識を持つ彼は、視聴率のプレッシャーや周囲との調和を求める中で、自らの価値観と向き合います。作品を通じて、彼の成長する姿は多くの視聴者に感動を与えました。

主なキャストと役柄

• - 増淵岬平 (演：東山紀之)

新人の企画マン。独立心が強く、女性に対する偏見を抱えています。

• - 木田竜子 (演：坂口良子)

長年の経験を持つ教育係で、仕事に真剣です。岬平に厳しい指導をしつつも理解を示します。

• - 野島文三 (演：植木等)

業界のベテランで、岬平を指導します。彼の過去の栄光と現在の低迷が対照的です。

• - 橋川一 (演：原田芳雄)

企画部長で、業績第一主義の人物。部下に対して厳しい姿勢を貫きます。

• - 国友康雄 (演：竹中直人)

ドキュメンタリー担当で、他のスタッフから距離を置く姿勢を取るキャラクターです。

多くのキャラクターが岬平の成長物語に絡みを持ちつつ、業界の現実を反映させる役割を果たしています。

制作スタッフ

このドラマの制作には、企画の久世光彦をはじめ、脚本の扇澤延男、プロデューサーの三宅川敬輔などが名を連ねており、音楽には城之内ミサが担当しています。独自のストーリー構造を生かし、視聴者を惹きつける工夫が凝らされています。

放送日程

• - 11月16日 「女がコワくて番組が作れるか」
• - 11月23日 「ボクには女難の層がある!?」
• - 11月30日 「ボクは会社のメイワクです!?」
• - 12月7日 「オレは女の敵になりたい!」
• - 12月14日 「フジテレビなんてやめてやる!!」
• - 12月21日 「おとこも一生懸命」

この作品は、新人の成長を通じて業界の厳しさや人間関係を描き直し、放送当時の視聴者に新たな視点を提供しました。

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