アナ・ブルナビッチ

アナ・ブルナビッチ：セルビア初の女性首相

アナ・ブルナビッチ（Ana Brnabić）は、1975年9月28日生まれのセルビアの政治家です。2017年から2024年までセルビア共和国の首相を務め、セルビア史上初の女性首相となりました。

経歴

ベオグラードで生まれたブルナビッチ氏は、アメリカのノースウッド大学で学士号を取得後、イギリスのハル大学で修士号を取得しました。卒業後は、USAIDをはじめとする国際機関やセルビア国内の企業でキャリアを積みました。

2016年8月には行政・地方自治大臣に任命され、政界入りを果たします。そして2017年、首相に就任。就任時に自身を親欧州主義者であり、テクノクラート推進派であると表明しました。2018年5月には、財務大臣の辞任に伴い、首相として財務大臣代行を兼務しました。

物議を醸した発言

ドイツのドイチェ・ヴェレのインタビューで、スレブレニツァの虐殺について「存在しなかった」と発言し、国際的な批判を浴びました。国際司法裁判所も、彼女が虐殺の存在を否定したと非難しています。

コソボとの外交においては、「二度と嵐作戦のような紛争は望まない」と発言。これに対し、コソボの外務大臣は彼女を人種差別主義者と非難し、入国を許可しない意向を示しました。

LGBTの法改正については、他の政治改革を優先するため、推進するつもりはないと述べています。一部のLGBT活動家からは、LGBTの平等を主張できなかったと批判の声も上がっています。

首相としての実績

2022年4月の議会選挙では、ブルナビッチ氏が率いる政党連合が勝利し、最大勢力となりました。同年8月には、アレクサンダル・ヴチッチ大統領から新内閣の樹立を要請され、首相に再任されました。2022年9月には、故安倍晋三国葬儀に参列しています。

2024年3月20日に国会議長に選出されたため、首相を退任しました。

私生活

ブルナビッチ氏は、セルビアの政治家として初めてレズビアンであることを公表しました。パートナーであるミリツァ・ジュルジッチとの間に、2019年に男児が誕生しています。

アナ・ブルナビッチ氏は、セルビア初の女性首相として、国内外で様々な課題に取り組みました。その功績と発言は、今後も議論の対象となるでしょう。

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