アニメインターナショナルカンパニー

株式会社アニメインターナショナルカンパニーについて

株式会社アニメインターナショナルカンパニー（Anime International Co., Inc.）は、日本のアニメ業界において重要な役割を果たしてきた企業です。設立当初はアニメ制作会社として多くの作品を手掛けていましたが、2016年以降は制作からは撤退し、主に過去のコンテンツの版権管理を行っています。

会社の設立とその背景

1980年、アニメスタジオ「ドゥ・ビー」が「鉄腕アトム」のリメイク版の制作を手掛けることから、この会社の歴史が始まりました。1982年に正式に株式会社アニメインターナショナルカンパニーが設立され、初代代表取締役社長には、日本アニメ界で名高い演出家兼プロデューサーの野村和史が就任しました。その後、1985年には三浦亨が代表取締役社長に就任し、同社の運営が継続されました。

アニメ制作の黄金期

1980年代後半には、OVAブームに乗り、数多くの人気ロボットアニメを制作しました。特に『戦え!!イクサー1』や『破邪大星ダンガイオー』は、多くのファンに愛される作品となりました。1995年には、パイオニアLDCとの協力で『天地無用!魎皇鬼』を制作し、テレビアニメの制作にも本格的に進出しました。

また、1990年代後半には出版部門が立ち上がり、アニメやコミック情報を届ける季刊誌『AICコミックLOVE』が発行されるなど、多岐にわたる活動を展開しました。

制作体制の変革

2003年には制作体制の再編を行い、AICデジタル、AICスピリッツ、AIC A.S.T.A.の3系統に分かれ、各スタジオがそれぞれの作品制作を担うこととなりました。この取り組みは、異なるスタジオが独自に作品を発表する体制を確立しました。さらに、2006年には兵庫県宝塚市にアニメ産業の拠点を作るためAIC宝塚を設立し、制作体制が強化されました。

経営の変遷と版権管理への移行

2007年には、AIC ASTAが制作した『バンブーブレード』に関する情報が流出する事件が発生し、同社は冷静な対応を余儀なくされました。2008年には新たに株式会社アニメインターナショナルカンパニーとして分割設立され、2009年以降は制作名義が「AIC」と統一されて作品が発表されるようになりました。

2016年には制作部門が事実上解体され、アニメーション制作から撤退。以降は過去に制作したコンテンツの版権管理業務に特化したことから、現在の企業形態が確立されました。

現在の活動

現在、株式会社アニメインターナショナルカンパニーは、アニメ業界で培った多くのノウハウを活かし、過去の作品の権利を管理しつつ、今後の市場展開を模索しています。そのため、アニメファンにとってもとても重要な存在であり続けています。アニメーション制作からの撤退はあったものの、その歴史と意義は引き継がれ、これからも新たな展開が期待される企業です。

もう一度検索