アニメコンプレックス

アニメコンプレックス：変遷と作品群

『アニメコンプレックス』は、ポニーキャニオンとアニメ関連レーベルm.o.e.が企画・制作したオムニバス形式のアニメ番組枠です。1998年から2004年まで、WOWOWや独立UHF局で放送され、様々なアニメ作品を視聴者に届けました。本稿では、その歴史と特徴、放送作品について詳しく解説します。

アニメコンプレックス (1998年4月 - 1999年3月)

1998年4月、WOWOWのBSノンスクランブル枠で放送開始。毎週月曜19時～19時55分の時間内で、15分程度のアニメ3本を放送するオムニバス形式が採用されました。スポンサーであるポニーキャニオンの楽曲MVや、キティフィルム制作の高橋留美子原作アニメ主題歌の放送も特徴でした。主な作品には『ああっ女神さまっ 小っちゃいって事は便利だねっ』（2DCG）、『アンドロイド・アナ MAICO 2010』（2DCG）、『南海奇皇』（セルアニメ）、『鉄コミュニケイション』（セルアニメ）などがあります。これらの作品は、後に一部が再放送されるなど、一定の人気を博しました。オープニングテーマは鈴木裕美子による「“キミ” ～Identification～」、エンディングテーマは同じく鈴木裕美子による「朝とパレード」でした。

アニメコンプレックス2 (1999年4月 - 2000年3月)

1999年4月、番組名が『アニメコンプレックス2』に変更。WOWOWでの放送は継続されましたが、放送時間は毎週火曜19時～19時30分に短縮され、12分程度のアニメ2本を放送するオムニバス形式となりました。この期間はWOWOWのノンスクランブル枠でのアニメ放送が拡大した時期であり、本番組もその流れの中で位置づけられていました。放送作品には『南海奇皇』（第2期・セルアニメ）、『D4プリンセス』（セルアニメ）、『臣士魔法劇場 リスキー☆セフティ』（2DCG）、『鋼鉄天使くるみ』（2DCG）などがあります。

アニメコンプレックスNIGHT (2001年4月 - 2004年1月)

2001年4月、企画・制作がm.o.e.に移行し、独立UHF局の深夜枠で『アニメコンプレックスNIGHT』として再出発。放送局や時間帯は放送局によって異なりましたが、30分枠で放送され、『アニメコンプレックス2』と同様のオムニバス形式を維持しました。放送は断続的に3クールに渡り、主な作品として『鋼鉄天使くるみ2式』（2DCG）、『花右京メイド隊』（2DCG）、『りぜるまいん』（第1期・2DCG）、『鋼鉄天使くるみpure』（第1期・テレビドラマ）、『りぜるまいん』（第2期・2DCG）、『鋼鉄天使くるみpure』（第2期・テレビドラマ）などが放送されました。2004年1月、この枠は『A15』及び再放送枠『R15』に名称変更され、『アニメコンプレックス』の名称は使用されなくなりました。

まとめ

『アニメコンプレックス』シリーズは、様々なアニメ作品をオムニバス形式で紹介した番組枠として、アニメ史にその名を刻みました。WOWOWでの放送からUHF局への移行、そして最終的な終了に至るまで、番組は時代に合わせて変化を遂げ、多くの作品を視聴者に届けました。放送期間や作品タイトル、制作手法など、細かな情報も合わせて紹介することで、当時のアニメシーンの一端を垣間見ることができます。番組の変遷は、当時のアニメ業界の状況や視聴環境の変化を反映しているともいえます。

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