アニメージュ

アニメージュ（Animage）について

『アニメージュ』は、1978年に徳間書店から創刊された日本の月刊アニメ誌で、毎月10日に発刊されます。この雑誌は、アニメ業界の草創期から存在し、現在に至るまで多くのアニメファンに親しまれています。略称は「AM」であり、愛称は「メージュ」と呼ばれることが多いです。

創刊に至るまでの背景

徳間書店の児童少年編集部は、子供向けテレビ情報誌『テレビランド』を基盤として新しいアニメ雑誌の発行を計画しました。特に『ロマンアルバム・宇宙戦艦ヤマト』の成功が、その決定を後押ししました。この好機を捉え、創刊編集長尾形英夫が「アニメージュ」と名付けた雑誌は、高級感を演出するために580円という価格を設定し、創刊号を発行します。その結果、初版は瞬く間に売り切れ、部数は急成長を遂げました。

1980年代の編集方針

創刊以降、アニメージュはクリエイターを支援することを重視し、多様なメディアミックス展開を実施してきました。特に、押井守や宮崎駿といった著名な監督たちの特集を組んだことで、彼らの作品をサポートする姿勢が評価されました。1981年には宮崎駿の特集を行い、『風の谷のナウシカ』の連載を開始します。この連載は、スタジオジブリ設立へと繋がる重要な出来事です。編集長が鈴木敏夫に交代した後も、アニメージュは新しい才能の発掘や支援に務め、アニメファンにとって欠かせない存在となります。

編集の革新と変遷

1980年代までにアニメージュはアニメグランプリを設けるなど、アニメーション界への寄与を続けてきました。各号では、一部のアニメ番組の裏話やコメントが掲載されましたが、2001年にはそのコーナーが廃止されました。アニメージュは数々のヒット作品や新たな才能を支援しつつ、時代に応じた柔軟な編集方針で進化し続けました。

連載作品とレーベルの創設

アニメージュでは、数々の人気漫画や小説が連載され、特に『風の谷のナウシカ』や『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』など、名作が多く生まれました。1980年にはアニメージュコミックスが創刊され、誌面で連載された作品の単行本が発行され続けています。また、1982年に始まったアニメージュ文庫も、アニメ関連のノベライズや非フィクション作品を数多く揃えており、アニメ作品の魅力を広める役割を果たしました。

増刊や別冊

アニメージュでは定期的に特定のテーマに焦点を当てた増刊や別冊も発行し、特集号としてアニメや漫画の重要な情報源となっています。これらは、アニメファンやクリエイターからの支持を受け、独特の位置付けを持つ存在となりました。

メディア展開と影響

アニメージュは、雑誌だけに留まらず、ラジオやインターネットなど多様なメディア展開を行っています。1980年代にはラジオ番組がスタートし、時間が経つにつれ、さまざまな番組が放送されました。例えば、『アニメージュTV』や『ペアペアアニメージュ』といった人気ラジオ番組は、多くのファンに親しまれています。これにより、アニメージュはアニメの情報を発信するプラットフォームとしての地位を確立しています。

今後の展望

アニメージュは、創刊から数十年が経過した今も、アニメの最新情報や特集を行う重要なメディアとして機能しています。従来のファンだけでなく、新たな世代のアニメファンにも支持され、これからもその存在感を持ち続けていくでしょう。

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