アビスガンダム

アビスガンダム (ABYSS GUNDAM)

アビスガンダムは、2004年から2005年に放送された『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の兵器であり、コズミック・イラ (C.E.) 年代を舞台としています。このモビルスーツ（MS）は、さまざまなモビルスーツの中でも特に水陸両用型として設計されており、ザフトという国家によって開発されました。アビスガンダムは「セカンドステージシリーズ」と呼ばれる試作機群に属し、両肩にシールドを備えた潜水艇へと変形可能な特異な機能を持っています。

設定と特徴

アビスガンダムはユニウス条約の締結後に開発され、フリーダムやジャスティスといった先代のファーストステージシリーズからの基本性能を受け継いでいます。このモビルスーツは、ヴァリアブルフェーズシフト装甲（VPS装甲）やバッテリーのパワーエクステンダー、さらには外部電源供給を可能にするデュートリオンビーム送電システム（DBシステム）といった技術を搭載しており、長時間にわたり戦闘を継続することができます。

型式番号「3」に示されるように、この水中戦スタイルは、地球連合が開発した水中戦用MSに対抗するために設計されています。変形すると水流抵抗が低減され、耐水圧に適応した設定となります。さらに、アビスガンダムには宇宙での戦闘能力も備わっており、高度な砲撃機能を持ち合わせています。このように、アビスガンダムは水陸両用でありながらも強力な火力を誇り、他の同型機と差別化される存在となっています。

武装

アビスガンダムは、多様な武装を搭載しており、主なものは以下の通りです：

• - MMI-GAU1717 12.5mmCIWS：高速射撃が可能な近接防御火器。
• - MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲：大口径で力強いビームを発射でき、宇宙でも使用可能。
• - MMI-TT101Mk9 高速誘導魚雷：自動追尾機能を持った魚雷を発射。
• - M68 連装砲：対MS、対艦戦で威力を発揮。
• - MA-X223E 3連装ビーム砲：高い速射性を誇るビーム砲。
• - M107 バラエーナ改2連装ビーム砲：改修された連装砲塔で、威力が向上。
• - MX-RQB516 ビームランス：槍状の武器で、接近戦においても活躍。

劇中での活躍

アビスガンダムは、ザフトの軍事工廠コロニー「アーモリーワン」に襲撃した地球連合軍の特殊部隊「ファントムペイン」によって奪われ、当時エクステンデッドのアウル・ニーダが乗り手となりました。この後、ザフトの新型艦ミネルバがアビスガンダムの奪還を試みますが、数々の戦闘が繰り広げられます。

特に、ダーダネルス海峡の戦闘ではミネルバへの攻撃を試みますが、フリーダムによって妨害され、戦線を離脱せざるを得なくなります。また、クレタ島沖では瞬時に強力な火力を発揮するも、巧妙な戦術によって撃破されてしまいます。公式外伝『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』では、アビスガンダムの運用試験の過程や、その運命の一端が描かれています。

このように、アビスガンダムは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の中で一際目立つ存在であり、モビルスーツの設計と戦闘スタイルに新たな可能性を切り拓いた作品です。

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