アビバジャパン

アビバジャパンとは

アビバジャパンは、かつて存在したパソコンスクール運営を主な事業とする株式会社でした。2005年に破綻し、清算されましたが、その名前は現在、株式会社リンクアカデミーによって引き継がれ、パソコンスクール「アビバ」として全国展開されています。

沿革

1979年、株式会社名教として設立されたアビバジャパンは、当初、生徒の成績管理用ソフトの開発会社としてスタートしました。しかし、経営難に陥り、試行錯誤の末、1981年にパソコンスクール事業に進出しました。資格取得に焦点を当てた独自の戦略が功を奏し、事業は拡大しました。

アビバという名前は、フランス語の「生き生きと」に由来します。1996年には、社名を株式会社アビバジャパンに改め、教室名をアビバとしました。有名タレントを起用した大規模なCM展開や、資格取得ニーズの高まり、教育訓練給付金制度の導入などが、業績拡大を後押ししました。

最盛期には、直営方式の成人向けパソコン教室「日本パソコン学院アビバ」、フランチャイズ方式の小・中学生向けパソコンスクール「パソコンスクールアビオ」を展開し、さらにはスカイパーフェクTV!で「アビバ・パソコンTV!」や「アビバ・ライセンスTV!」といった専門チャンネルも放送していました。

破綻の理由

2003年5月、教育訓練給付金制度が改正され、給付率が80%から40%に引き下げられたことが、アビバジャパンの経営に大きな打撃を与えました。新規受講者数が大幅に減少し、財務運営が悪化。多額の広告宣伝費も重なり、業績は急速に悪化しました。

2004年度末には、全国に330の教室を展開し、約5万4千人が在籍していましたが、2003年12月期には、売上高206億9400万円に対し、借入金総額は67億9200万円に達し、営業損失16億7400万円、経常損失18億6700万円、当期純損失20億8000万円という大幅な赤字に転落しました。この状況を受け、アビバジャパンは産業再生機構に支援を要請しました。

2005年1月18日、産業再生機構が支援を決定し、同年4月1日には、ベネッセが95%以上出資する譲受会社、株式会社アビバへと事業譲渡が行われました。これにより、株式会社アビバジャパンは清算されました。

その後

ベネッセホールディングスは、2010年3月1日、パソコン教室を展開する完全子会社アビバの全株式を、情報技術支援会社スリープログループへ売却しました。産業再生機構の支援を受け、法人研修事業なども立ち上げましたが、ベネッセグループの他の事業との相乗効果が見込めないと判断されたためです。

アビバジャパンの創業者であり代表取締役であった牧野常夫は、経営権を手放した後も、別法人である株式会社情報学習新聞社（JAGAT株式会社）を通じて、資格教育サービスを継続しています。

CM出演者

アビバジャパンのCMには、数多くの有名タレントが出演していました。

片桐はいり（アビバ改名前のワープロパソコン学院時代）
加藤茶（「アビバア」という老婆のキャラクター）
ビビアン・スー
牧瀬里穂
山田まりや
ネプチューン
RAG FAIR
蛯原友里
ガッツ石松（パソコン初心者の会社員役）
岡本麗（ガッツ石松の妻役）
鈴木紗理奈（ガッツ石松の娘役）
遠藤久美子

関連会社

株式会社アビバ出版社（受験情報誌出版）
株式会社ローカス（パソコン関連書籍出版）
株式会社アプランドルスタッフ（人材派遣業）
株式会社日本アビオ学院（パソコンスクールのフランチャイズ運営）

アビバジャパンは、その短い歴史の中で、日本のパソコン教育に大きな足跡を残しました。現在では、株式会社リンクアカデミーが運営するパソコンスクール「アビバ」として、その精神は受け継がれています。

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