アフガニスタンの軍事

アフガニスタンは、その歴史の中で様々な軍事組織を抱えてきました。ここでは、アフガニスタン・イスラム共和国、アフガニスタン・イスラム首長国（タリバン政権）、そしてアフガニスタン民主共和国という、異なる体制下における軍事組織について詳しく見ていきましょう。

アフガニスタン・イスラム共和国の軍事組織

アフガニスタン・イスラム共和国は、正規軍であるアフガニスタン軍を基盤としていました。この軍は、陸軍部隊であるアフガニスタン国陸軍と、空軍部隊であるアフガニスタン国空軍によって構成されていました。

警察組織も重要な役割を担っており、アフガニスタンの警察は、軍とは異なり、拳銃やAMD-65、AK-47などの装備を主に使用していました。警察組織はさらに、以下の3つの部門に分かれていました。

アフガニスタン国家警察: パトロール、警備、犯罪捜査を主な任務とし、2014年には16万人もの警察官を擁していました。また、SWATに相当する特殊部隊として危機対応部隊 (CRU) を保有していましたが、タリバン政権の成立に伴い解散しました。
アフガニスタン地方警察: 地方での警備を担当していましたが、所属警察官による武装勢力との繋がり、不法捜査、犯罪行為などの問題行動が多発しており、質の低下が懸念されていました。2013年の時点では、約19,600人の警察官が所属していました。
* アフガニスタン国境警察: 5,529kmにも及ぶアフガニスタン国境の警備を担当し、6つの区域に分かれて23,000人の警察官が任務にあたっていました。

また、情報機関として国家保安局が存在し、タリバン掃討などの対反乱作戦や諜報活動を行っていました。要員は15,000人から30,000人程度と推定されています。

アフガニスタン・イスラム首長国（タリバン政権）の軍事組織

タリバン政権下では、タリバン政権下のアフガニスタン軍、またはアフガニスタン・イスラム国防軍と呼ばれる軍隊が組織されました。この軍隊は、タリバン政権の支配下において、国土防衛や治安維持を担っていました。

アフガニスタン民主共和国の軍事組織

アフガニスタン民主共和国時代には、旧ソ連のKGBに相当する秘密警察としてKHADが存在しました。また、内務省隷下の準軍事組織として、国家憲兵や国内軍に相当するサランドイも存在しました。

これらの組織は、それぞれの時代と体制において、アフガニスタンの治安と防衛を担ってきました。それぞれの組織の成立背景や活動内容を理解することは、アフガニスタンの複雑な歴史と現状を理解する上で不可欠です。

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