AMD-65

AMD-65 アサルトカービン

AMD-65は、ハンガリーでAKMを独自に改良したAKM-63を基に開発されたアサルトカービンです。主に将校や空挺部隊、特殊部隊での使用を想定して設計されました。

特徴

AMD-65の内部メカニズムはAKM-63とほぼ同一ですが、いくつかの点で独自の特徴を備えています。

フォアグリップ: 銃身周りの下方ハンドガードは金属製プレス加工板金で覆われ、フルオート射撃時の制御性を高めるための垂直フォアグリップが装着されています。
短縮された銃身: AKM-63よりも銃身が短縮され、銃口には大型のフラッシュサプレッサー兼マズルブレーキが装着されています。
折り畳み式銃床: 右側に折り畳み可能な銃床は、折り畳み時にもセレクター兼安全装置の操作を妨げないように設計されています。

これらの特徴により、AMD-65はコンパクトで取り回しが良く、近接戦闘に適したアサルトカービンとなっています。

開発の経緯

ハンガリーでは当初、機械化部隊や空挺部隊に配備されていましたが、製造コストの問題からAK-63D（ハンガリー製AKMS）に更新されました。その後は、コンパクトさや取り回しの良さから、士官や車輌・ヘリ搭乗員、特殊部隊などに配備されました。後に、ライフルグレネード発射能力を付与した改良型AMP-69に更新され、退役後はアフガニスタン国家警察などに払い下げられました。

派生型：AMP-69

AMP-69は、特殊部隊からの要求に基づいて開発された、ライフルグレネード発射能力を持つ改良型です。AMR-69とも表記されます。

発射ガス遮断器: 銃身とガスシリンダーを繋ぐガスポート部分に発射ガス遮断器が追加されています。
ライフルグレネード対応: 銃口部分のフラッシュサプレッサーが細身のものに交換され、ソケット式のライフルグレネードを無改造で装着可能です。
専用照準器とマガジン: レシーバー左側面に装着するスコープ式の照準器や、ライフルグレネード発射用の空包を装填するための5連発マガジンが用意されています。
反動軽減機構: ライフルグレネード発射時の反動を軽減するため、銃床部分にはスプリング式のショックアブソーバーが組み込まれています。

配備国

ハンガリー
パナマ
グルジア
イエメン
アフガニスタン（主に国家警察）

登場作品

AMD-65は、その独特な外観から、様々な映画やゲームに登場しています。

映画: 『ランボー3/怒りのアフガン|ランボー3_怒りのアフガン』では、ソビエト連邦軍兵士やランボー、トラウトマン大佐が使用しています。
ゲーム: 『Alliance of Valiant Arms』、『メタルギアシリーズ』など、多数のゲームに登場しています。

まとめ

AMD-65は、ハンガリー独自の改良が加えられたアサルトカービンであり、そのコンパクトさと特殊部隊向けの機能が特徴です。様々な紛争や映画、ゲームに登場し、その存在感を示しています。

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