アペルトゥーラとクラウスーラ

アペルトゥーラとクラウスーラ

アペルトゥーラ（Apertura）とクラウスーラ（Clausura）は、多くのラテンアメリカのサッカーリーグで見られる2期制のリーグ名です。この制度では、サッカーシーズンを前期と後期に分け、前期を「開幕」を意味するアペルトゥーラ、後期を「閉幕」を意味するクラウスーラと呼びます。この言葉はスペイン語に由来し、それぞれの意味がサッカーの開催時期と関連しています。

方式の違い

アペルトゥーラとクラウスーラが採用されている方式には2種類あります。1つは、アメリカ式の上半期開幕制です。この方式では、前期のアペルトゥーラが暦年前半に実施され、後半にクラウスーラが行われます。この方式はコロンビア、パラグアイ、ボリビア、ウルグアイなどの国々で採用されています。

一方、もう1つはヨーロッパ式の下半期開幕制です。この方式では、約8月から翌年の5月までの期間でアペルトゥーラが行われた後、クラウスーラが続けて開催されます。これを採用している国には、メキシコやホンジュラス、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ニカラグアなどがあります。

優勝クラブの選出

多くの場合、アペルトゥーラとクラウスーラのそれぞれで優勝クラブが決定されますが、ウルグアイやペルーのような国々では、シーズンの上位クラブが集まり、優勝プレーオフが行われて年間王者が決まります。これに対し、スーパーカップのようにアペルトゥーラの優勝クラブとクラウスーラの優勝クラブが対戦する形式も見られます。

日本における採用例

興味深いことに、日本のJ1リーグも過去にアペルトゥーラおよびクラウスーラに似た方式を取り入れた歴史があります。1993年から1995年、1997年から2004年、2015年から2016年までの間、春秋制としてアメリカ的な形式を採用し、前期に相当する第1ステージと後期に相当する第2ステージそれぞれで優勝クラブを決めていました。また、サッカーの日本フットボールリーグ（JFL）でも、2000年から2001年及び2003年から2011年にかけて2季制を導入しました。

季節の違いとは

なお、南半球の国々は北半球とは季節が逆であるため、アペルトゥーラとクラウスーラの開催時期には違いがあります。一般的に、暦年前半に前期を行う場合を「春秋制」とし、季節による影響を考慮に入れた設計が求められます。このため、サッカー競技は季節感や地域の文化に調和しつつ、両方の制度を柔軟に採用することが必要とされています。

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