アボガドパワーズ

アボガドパワーズ (Abogado Powers)

アボガドパワーズは、北海道を拠点として活動していたアダルトゲームブランドで、愛称は「あぼぱ」として親しまれていました。その活動期間中には、設立、法人化、ブランドの引き継ぎ、そして活動休止と復活など、様々な出来事を経験しています。

歴史

1994年 - 2005年: 設立と発展、そして困難

1994年、アボガドパワーズは株式会社クラフトワークスから独立する形で、わずか3人のスタッフで設立されました。翌1995年10月には「有限会社スケアクロウ」として法人化を果たし、プログラマーである浦和雄氏が初代代表に就任しました。

2001年には、倒産した有限会社グランブルーのブランド「xyz」を引き継ぎ、2003年には『えんじぇるMAKER 〜ひとつの願い〜』を発売するなど、着実に作品をリリースしていきました。

しかし、2004年春、創業者である浦氏の長期入院、主要メンバーによる背任横領行為の発覚、そして社員への報酬未払い問題などが重なり、開発チームは事実上崩壊状態に陥ります。主要スタッフのほとんどが退職・離脱し、ブランドの権利が別の企業に移譲されるなどの事態も発生しました。また、元スタッフの大槻涼樹氏が、浦氏にプログラムの仕事を発注する事もありました。

浦氏は病気が癒えぬまま2005年6月に急逝。その後、アボガドパワーズは公式ホームページで浦氏の死去と、開発中だった新作『せぶんぴ～す! -Welcome to Lupinus-』の企画凍結を発表し、活動を停止しました。

2007年以降: ブランド再開、そして再び消息不明へ

2007年、アボガドパワーズは「β-pink」というブランド名義でボーイズラブ作品『臨海合宿』を制作・発売。また、「N43project」名義で他社ブランドのものも含めてDVD-PGを販売するなど、活動を再開しました。

活動休止期間中には、シナリオライターの米倉俵氏が、浦氏の母親から「浦のアボガドをよろしくお願いしますね」という挨拶を受け、後に新作の制作に携わることになります。当初は『せぶんぴ～す！～Welcome to Lupinus～』の制作再開も検討されましたが、スタッフの離散や資料不足などから見送られ、代わりに小規模なアドベンチャーゲーム『すくすく水着 盗んだ水着はカルキ臭』が2008年に発売されました。

2014年8月にはホームページをリニューアルし、新作「倶楽部D」の製作告知と共に活動再開を宣言しましたが、2019年5月にウェブサイトが消滅し、現在の動向は不明となっています。

作品一覧

アボガドパワーズがこれまでに発表した主な作品は以下の通りです。

第1期

涼崎探偵事務所ファイル
黒の断章 THE LITERARY FRAGMENT
Esの方程式 Wo Es war,soll Ich werden.
人工失楽園 Paradise Lost（開発凍結）
つもバカ日誌
終末の過ごし方 -The world is drawing to an W/end-
D+VINE[LUV]
とびでばいん
PIGEON BLOOD
エム MxS エス
えんじぇるMAKER 〜ひとつの願い〜（「xyz」名義で発売）

第2期

すくすく水着 盗んだ水着はカルキ臭（2008年7月25日発売）
倶楽部D（2015年1月30日発売）
せぶんぴ～す! ～淫ちてゆく少女たち～（2015年10月23日発売）

スタッフ

現在のアボガドパワーズのスタッフ構成は未公表です。過去に在籍していた主なスタッフは以下の通りです。

原画:
小池定路
吉澤友章
本田直樹
シナリオ:
大槻涼樹
音楽:
矢野雅士

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