アポロ18

アポロ18

『アポロ18』（原題: Apollo 18）は、2011年に制作されたアメリカとカナダのSFホラー映画です。この作品は、終了したはずのアポロ計画の裏に隠れた物語を描いています。3人の宇宙飛行士がアポロ18号に搭乗し、秘匿ミッションで月へと向かう様子を描写しています。

キャストと制作

映画は、キャストとしてホームページに名前が記載されていますが、主な日本語吹き替え声優には、山内健嗣、小林未沙、長島真祐が名を連ねています。作品の魅力は、ただのフィクションに止まらず、リアルな映像体験を補完しています。映画の冒頭に流れるテロップでは、「これが2011年に発掘されたNASAの秘蔵映像を編集したものです」と強調され、観客を驚かせます。

あらすじ

1969年7月、NASAはアポロ11号で人類初の月面着陸を成功させ、宇宙開発の新たな扉を開きました。しかし、1970年にはアポロ18、19、20号の計画が突然中止となり、その意図は謎に包まれています。1972年12月にはアポロ17号が最後の月面着陸を果たし、アポロ計画は一応の完結を見せますが、実は1973年12月にアポロ18号が、極秘裏に宇宙飛行士3名を月へ送り込んでいたのです。彼らのカメラに映し出されたのは、誰も知らない月の正体であり、その衝撃は観る者の心に深く刻まれます。

製作と公開

映画の製作はブリティッシュコロンビア州バンクーバーで行われ、俳優の演技無しに「発見された映像」としてのスタイルが特長です。本作を配給したディメンション・フィルムズの社長ボブ・ワインスタインは、作品がフィクションであることを否定し、「我々は何も撮ってはいない、ただ発見したのだ」と冗談めかして語りました。さらに、科学コンサルティングを行った団体があり、NASAは映画への協力を断ちました。

アポロ18は、2011年9月2日に多くの国で公開され、公開予定日が何度も変更された経緯もあります。興行的には北アメリカで約1768万ドル、世界全体で約2556万ドルを売り上げています。

評価

残念ながら、映画は批評家から否定的な評価を受け、多くのレビューサイトでは低い支持率が報告されています。Rotten Tomatoesでは、68件のレビューに基づき24%の支持率、Metacriticでも評価は24/100という結果に。観客にとっては全体の90分ですら長く感じるとの声もあり、サスペンスの欠如が指摘されました。

トリビア

劇中、宇宙飛行士がアポロ月着陸船内で聴いている音楽は、当時流行したイエスのアルバム『危機 (Close to the Edge)』に収録された「同志 (And You and I)」という曲で、エンドロールでも使用されています。

アポロ18は、歴史に隠された謎やSFの魅力を引き出しながらも、観る者に対して異なる評価をもたらす作品となっています。

もう一度検索