アマソナス州 (ベネズエラ)

アマソナス州は、ベネズエラの23の州の一つであり、その名はアマゾン川に由来しますが、実際にはその大部分がオリノコ川の流域に位置しています。州都はプエルト・アヤクーチョで、かつてはサン・フェルナンド・デ・アタバポが州都でした。面積は180,145平方キロメートルと広大ですが、2019年の推定人口は約19万7900人と、ベネズエラの州の中では最も人口が少ない州です（連邦保護領を除く）。

地理的特徴

アマソナス州は、ベネズエラの南部に位置し、ブラジル、コロンビアとの国境に接しています。その広大な土地は、主にオリノコ川とその支流によって形成された熱帯雨林とサバンナで覆われています。この地域は生物多様性が非常に高く、多くの固有種が生息しています。また、先住民の文化が色濃く残っており、独自の生活様式を維持しています。

隣接する州と県

アマソナス州は、北にボリバル州、東にロライマ州（ブラジル）、南にアマゾナス州（ブラジル）、西にグアイニア県（コロンビア）とビチャーダ県（コロンビア）と隣接しています。これらの地域との交流は、文化、経済、社会の面で重要な影響を与えています。

地方自治体と中心地区

アマソナス州は、以下の7つの地方自治体（municipios）に分かれています。

アルト・オリノコ (Alto Orinoco)：中心地区はラ・エスメラルダ (La Esmeralda)。ベネズエラ最南端に位置し、オリノコ川の源流に近い。
アタバポ (Atabapo)：中心地区はサン・フェルナンド・デ・アタバポ (San Fernando de Atabapo)。かつての州都であり、オリノコ川とアタバポ川の合流点に位置する。
アトゥーレス (Atures)：中心地区はプエルト・アヤクーチョ (Puerto Ayacucho)。現在の州都であり、オリノコ川沿いに位置する。
アウターナ (Autana)：中心地区はイスラ・ラトン (Isla Ratón)。アウターナ山などの奇岩で知られる。
マナピアーレ (Manapiare)：中心地区はサン・フアン・デ・マナピアーレ (San Juan de Manapiare)。マナピアーレ川沿いに位置する。
マロア (Maroa)：中心地区はマロア (Maroa)。リオ・ネグロ川沿いに位置し、ブラジルとの国境に近い。
リオ・ネグロ (Río Negro)：中心地区はサン・カルロス・デ・リオ・ネグロ (San Carlos de Río Negro)。リオ・ネグロ川沿いに位置し、ブラジルとの国境に近い。

歴史

アマソナス州は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、ゴムブームの影響を受けました。この時期には、多くの人々がゴムの採取のためにこの地域に移住し、経済的な発展をもたらしました。しかし、ゴムブームの終焉とともに、経済は衰退し、人口も減少しました。

1900年代初頭には、サン・フェルナンド・デ・アタバポが州都でしたが、後にプエルト・アヤクーチョに遷都されました。プエルト・アヤクーチョは、オリノコ川の水運の要衝として発展し、現在ではアマソナス州の政治、経済、文化の中心となっています。

関連項目

ベネズエラの行政区画

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