サン・カルロス・デ・リオ・ネグロ

サン・カルロス・デ・リオ・ネグロ

サン・カルロス・デ・リオ・ネグロは、ベネズエラのアマゾナス州に位置する人口約1,200人の小さな街です。この街は、ヤノマミ族やバニワ族などのアメリカ先住民が主に居住するリオ・ネグロ地区の行政の中心地となっています。ネグロ川を挟んでコロンビアの都市サン・フェリペと向かい合っており、国境の街としての側面も持ち合わせています。

歴史

サン・カルロス・デ・リオ・ネグロの起源は1759年、ホセ・ソラノ隊長率いる探検隊のキャンプ地に遡ります。この探検隊は、ポルトガルとスペインの間で締結されたマドリード条約に基づき、探検範囲を拡大するためにこの地へ派遣されました。ホセ・ソラノはオリノコ川を遡上し、ネグロ川のほとりに探検基地を建設しました。しかし、探検隊に同行したスウェーデンの植物学者ペール・レーフリングを含む多くの隊員が、黄熱病などの熱帯病に倒れました。

1800年5月には、探検家アレクサンダー・フォン・フンボルトとエメ・ボンプランがこの地を訪れ、彼らのアマゾン探検における最南端の地点となりました。

地理

サン・カルロス・デ・リオ・ネグロは、オリノコ川を通じてアマゾン盆地と繋がる重要な水路であるカシキアレ川の河口から数キロメートルの場所に位置しています。この地理的条件により、ベネズエラ、コロンビア、ブラジルとの繋がりを持つ要衝となっています。また、海抜65mの場所に位置し、街の中には「ピエドラ・デル・コクイ」と呼ばれる岩場があります。この岩場周辺は生物多様性に富んでおり、登山スポットとしても知られています。

交通

サン・カルロス・デ・リオ・ネグロは人里離れた場所に位置するため、交通手段は限られています。カシキアレ川岸のソラノ付近にある河川港と街を結ぶ細い道が一本あるのみです。また、エアタクシーや自家用機を利用することも可能です。

気候

サン・カルロス・デ・リオ・ネグロは熱帯性気候に属し、年間平均気温は26.6℃、年間平均降水量は3,633mmと高温多湿です。

外部リンク

ベネズエラのアマゾン州の情報
北緯1度55分 西経67度04分

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