アマナ (企業)

株式会社アマナの概要と沿革

株式会社アマナは、東京都品川区に本社を置く広告ビジュアル制作業界の最大手企業です。アマナは、顧客からの依頼に基づいた広告写真などの制作を手がける「ビジュアルコンテンツの企画制作」を主な事業として展開しています。2004年には東京証券取引所に上場し、徐々に企業グループとしての規模を拡大し、多数の子会社を持つアマナグループを形成してきました。

しかし、2018年には海外子会社の不正会計が発覚し、続く2019年には架空計上問題が明るみに出ました。その結果、2020年には特別損失の計上を余儀なくされ、同年のコロナ禍により受注が大幅に減少しました。これが原因となり、アマナは債務超過に直面することとなります。その後、コクヨや寺田倉庫からの支援を受けながら、コンプライアンス体制の強化と経営再建に邁進しましたが、2022年には再び債務超過に陥りました。

更に2023年7月、再度の不正取引が発覚し、状況が悪化。子会社の売却による特別利益で一時的に危機を凌ぐも、同年9月には事業再生ADRの申請を行うに至ります。ついに2023年12月18日に事業再生ADRが成立し、その後の12月28日にはInfinity brand capitalへの第三者割当増資が実施されました。2024年1月29日には上場廃止となり、1月31日には株式併合を経て、完全子会社としてInfinity brand capitalの傘下に入ることが決まりました。

沿革

アマナの歴史は1979年にさかのぼり、東京都新宿区でアーバンパブリシティ株式会社として設立されました。その後、1981年に港区南麻布へ本社を移転し、1988年には品川区東品川の天王洲アイルに移転しました。1991年には株式会社イマに商号を変更し、1997年には株式会社カメラ東京サービスとの合併を経て「株式会社アマナ」となりました。

1998年からは海外進出を本格化させ、ミラノ、パリ、そしてハンブルクに新たな拠点を設立。その後、2001年には米国のコービス社との合弁でコービスジャパンを設立し、2004年には東京証券取引所のマザーズ市場に上場しました。

2005年には、ゲッティイメージズとの業務提携を結び、海外子会社を売却。さらに、中国北京市に新会社を設立しました。続いて、2008年に持株会社としての体制に移行し、各事業を再編しました。

2012年には老舗のコンテンツ会社を買収。2014年にはアマナホールディングスがアマナ本体を吸収合併し、再び社名を変更し事業会社に戻るなど、マーケットの変化に柔軟に対応してきました。

2020年には複数の子会社を吸収合併し、その結果として債務超過に陥るなど、厳しい経営環境に直面しました。それ以降、2023年の不適切会計問題で東京証券取引所から特設注意市場銘柄の指定を受けるなど、多くの波乱を経験しつつも、事業再生に向けた歩みを続けています。

社名の由来

「アマナ」という名称は、約2500年前の日本古代語でエネルギーを意味し、すべての創造の源を象徴しています。この言葉は、アマナグループのクリエイティブな精神を表現しており、今後のさらなる成長を期待させるものです。

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