アマリリス・サボン

アマリリス・サボン：キューバ柔道界の至宝

アマリリス・サボン・カルメナテ（Amarilis Savón Carmenate）は、1974年5月13日にキューバのハバナで生まれた柔道選手です。彼女は、1990年代から2000年代初頭にかけて、国際舞台で目覚ましい活躍を見せました。

田村亮子とのライバル関係

サボンは、1992年のバルセロナオリンピックで初めて対戦して以来、日本の田村亮子（旧姓：谷亮子）と長年にわたりライバル関係を築きました。サボンは田村との対戦で、12戦全敗という結果に終わりましたが、その間、数々の名勝負を繰り広げ、柔道ファンを魅了しました。サボンは田村について、「彼女は道端の石ころのようで、私はいつもそれに躓いていた」と、ユーモラスに語っています。この言葉は、田村の強さを認めつつも、常に挑戦者の姿勢を崩さなかったサボンの精神を象徴しています。

階級変更と世界選手権優勝

2001年、サボンは出産を機に階級を52kg級に変更しました。その年の世界選手権（大阪）では、見事優勝を果たし、階級変更後もその実力が衰えていないことを証明しました。しかし、翌年のアテネオリンピック準決勝では、日本の横澤由貴にラスト1秒で逆転負けを喫し、決勝進出はなりませんでした。

オリンピックでの活躍

サボンはオリンピックで、3つの銅メダルを獲得しています。1992年のバルセロナオリンピックでは、48kg級で銅メダルを獲得。1996年のアトランタオリンピックでも同階級で銅メダルを獲得しました。2004年のアテネオリンピックでは、52kg級で銅メダルを獲得しました。オリンピックでの活躍は、彼女が世界トップレベルの選手であることを示しています。

その他の主な戦績

サボンは、数々の国際大会で優勝や入賞を果たしており、その実績は枚挙にいとまがありません。

1992年: フランス国際3位、ブルガリア国際2位、バルセロナオリンピック3位、世界ジュニア3位、アメリカ国際優勝
1993年: フランス国際2位、オーストリア国際優勝、ドイツ国際優勝、パンナム選手権優勝
1994年: フランス国際優勝、オーストリア国際優勝、ドイツ国際優勝、パンナム選手権優勝
1995年: ミキハウスカップ団体戦優勝、オーストリア国際優勝、ドイツ国際3位、パンアメリカン競技大会優勝、ユニバーシアード2位、世界選手権3位、福岡国際2位
1996年: フランス国際優勝、オーストリア国際優勝、ドイツ国際優勝、アトランタオリンピック3位、パンナム選手権優勝、アメリカ国際3位(52kg級)、福岡国際2位
1997年: ワールドカップ国別団体戦優勝、フランス国際2位、オーストリア国際3位、ドイツ国際優勝、パンナム選手権優勝、世界選手権2位
1998年: ワールドカップ国別団体戦優勝、パンナム選手権優勝
1999年: フランス国際優勝、オーストリア国際優勝、ドイツ国際優勝、パンアメリカン競技大会優勝、世界選手権2位、福岡国際2位
2000年: フランス国際3位、オーストリア国際優勝、ドイツ国際2位、ハンガリー国際優勝、ポーランド国際優勝、シドニーオリンピック7位
2001年: 世界選手権3位
2002年: フランス国際3位、ドイツ国際3位、ハンガリー国際3位、ワールドカップ国別団体戦2位、パンナム選手権優勝
2003年: フランス国際2位、ハンガリー国際3位、ドイツ国際優勝、オランダ国際優勝、パンアメリカン競技大会優勝、世界選手権優勝、韓国国際優勝
2004年: パンナム選手権優勝、ポルトガル国際優勝、アテネオリンピック3位


サボンは、その卓越した柔道技術と不屈の精神で、多くの人々に感動を与えました。彼女の活躍は、キューバの柔道界に大きな影響を与え、後の世代の選手たちにとって、偉大な目標となっています。

外部リンク

アマリリス・サボン - JudoInside.com のプロフィール（英語）

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