アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100

アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100

「アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100」（AFI's 100 Years... 100 Heroes and Villains）は、2003年6月に発表された、アメリカ映画史における最も偉大なヒーローと悪役をそれぞれ50名ずつ選出したリストです。この企画はアメリカ映画協会（AFI）が主催し、アーノルド・シュワルツェネッガーが司会を務める特別番組を通じて初めてお披露目されました。この番組は、エミー賞のノンフィクション特別番組部門にノミネートされるなど、高い評価を得ました。

リストの特徴

このリストでは、同じキャラクターが複数の映画から選ばれることもあります。特に注目されるのは、映画『バットマン』や『シンドラーのリスト』、『羊たちの沈黙』などに登場するキャラクターが、ヒーローと悪役双方のリストに名を連ねている点です。また、シリーズ作品についても、エイリアンからはリプリーとエイリアンの両キャラクターが選ばれています。

ダース・ベイダーは『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲|スター・ウォーズ エピソード5_帝国の逆襲』に登場するキャラクターとしてリストに名を連ねているものの、オリジナルの『スター・ウォーズ』からのキャラクターとしてはリストアップされていません。興味深いことに、ジェームズ・ボンドのキャラクターも映画『007 ドクター・ノオ』からは登場しますが、『007 ゴールドフィンガー』からは選ばれていないのです。

また、ターミネーターはヒーローと悪役の両リストに共に名を連ねており、特に悪役としての印象が強いことで知られています。同じく『スター・ウォーズ』からはハン・ソロとオビ・ワン・ケノービが共にリストに挙げられました。

俳優の登場

リストには数多くの著名な俳優が登場し、その中でゲイリー・クーパーは3度ヒーローのリストに名を連ねています。その他にも、ハンフリー・ボガートやジェームズ・スチュアート、ロバート・レッドフォードなどの俳優がそれぞれ2度挙げられています。特筆すべきは、アル・パチーノとアーノルド・シュワルツェネッガーが両方のリストに載っている点で、シュワルツェネッガーは同一キャラクターで両方に名を連ねている例も見受けられます。

実在の人物

また、リストには役者によって演じられた実在の人物や、リアルな人物を基にしたキャラクターも多く登場します。ヒーローとしてはアルヴィン・ヨークやスパルタカス、マハトマ・ガンジーなどが選ばれています。一方で、悪役の中にはボニー・パーカーやジョーン・クロフォードといった実在の犯罪者も含まれています。

さらに、映画『フレンチ・コネクション』のジミー・‘ポパイ’・ドイルは、実際のニューヨーク市警刑事ケディ・イーガンをモデルとしているなど、映画のキャラクターが持つ歴史的な背景を考慮に入れた選出もなされています。

まとめ

このAFIのリストは、アメリカ映画の歴史を振り返るだけでなく、映画におけるキャラクターの影響力や魅力を改めて考えさせられるものです。その中には、多様な映画ジャンルから選ばれたキャラクターが揃っており、映画ファンにとって非常に興味深い内容となっています。映画のヒーローと悪役の定義は、変化し続ける文化の中で進化していますが、これらのキャラクターは永遠に人々の心に残る存在であることでしょう。

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