アメリカ海軍の
戦艦は、その発展段階に応じて大きく4つのカテゴリーに分類されます。草創期の
戦艦から始まり、技術革新を経て
弩級戦艦、超
弩級戦艦、そして新
戦艦へと進化を遂げました。本稿では、これらのカテゴリーに沿って、
アメリカ海軍が保有した
戦艦の全貌を解説します。
アメリカ海軍における
戦艦の黎明期を飾る艦級です。
テキサス (Texas)
メイン (Maine)
複数の主砲と副砲を備えた艦級です。この時代には、
戦艦の設計が多様化しました。
インディアナ級 - 3隻:インディアナ、マサチューセッツ、オレゴン
アイオワ級 - 1隻:
アイオワ (BB-4)
キアサージ級 - 2隻:キアサージ、ケンタッキー
イリノイ級 - 3隻:イリノイ、アラバマ、ウィスコンシン
メイン級 - 3隻:メイン、ミズーリ、オハイオ
弩級戦艦への過渡期に位置づけられる艦級です。
バージニア級 - 5隻:バージニア、ネブラスカ、ジョージア、ニュージャージー、ロードアイランド
コネチカット級 - 6隻:コネチカット、ルイジアナ、バーモント、カンザス、ミネソタ、ニューハンプシャー
ミシシッピ級 - 2隻:ミシシッピ、アイダホ
大口径主砲を搭載し、装甲を強化した艦級です。
サウスカロライナ級 - 2隻:サウスカロライナ、ミシガン
デラウェア級 - 2隻:デラウェア、ノースダコタ
フロリダ級 - 2隻:フロリダ、ユタ
ワイオミング級 - 2隻:ワイオミング、アーカンソー
さらなる大口径主砲と強化された装甲を持つ艦級です。
ニューヨーク級 - 2隻:ニューヨーク、テキサス
ネバダ級 - 2隻:ネバダ、オクラホマ
ペンシルベニア級 - 2隻:ペンシルベニア、アリゾナ
ニューメキシコ級 - 3隻:ニューメキシコ、ミシシッピ、アイダホ
テネシー級 - 2隻:テネシー、カリフォルニア
コロラド級 - 3隻:コロラド、メリーランド、ワシントン(1隻建造中止)
サウスダコタ級 - 0隻(6隻建造中止)
第二次世界大戦中に建造された最新鋭の
戦艦です。
ノースカロライナ級 - 2隻:ノースカロライナ、ワシントン
サウスダコタ級 - 4隻:サウスダコタ、インディアナ、マサチューセッツ、アラバマ
アイオワ級 - 4隻:アイオワ、ニュージャージー、ミズーリ、ウィスコンシン(2隻建造中止)
モンタナ級 - 0隻(5隻建造中止)
高速性と攻撃力を重視した艦級です。
レキシントン級 - 0隻(4隻建造中止、2隻種別変更)
艦名の命名規則
アメリカの
戦艦の多くは、各州の名を冠しています。ただし、キアサージのように議会で艦名が指定された例もあります。また、アラスカとハワイは、
戦艦の建造終了後に州となりました。2隻の
戦艦がモンタナと命名される予定でしたが、いずれも就役前に建造中止となりました。
特記事項
アメリカ海軍の
戦艦は、港湾内で沈没した艦は存在しますが、洋上で失われた艦はありません。また、一部の艦は標的艦として海没処分されました。
関連項目
アーセナル・シップ
アメリカ海軍艦艇一覧
外部リンク
Maritimequest U.S. Battleships photo gallery
USS New Jersey Photos on board the Battleship New Jersey BB-62 in Camden, NJ