アラバマ (BB-8)

アラバマ（USS Alabama, BB-8）の歴史



アラバマ（USS Alabama, BB-8）はアメリカ海軍のイリノイ級戦艦の2番艦であり、その名はアラバマ州に由来します。この艦は1896年12月1日にフィラデルフィアのウィリアム・クランプ・アンド・サンズ社で起工され、1898年5月18日にメアリー・モーガンによって命名され、進水しました。1900年10月16日に初代艦長ウィラード・H・ブラウンソン大佐の指揮のもと、アラバマは正式に就役しました。

艦が就役した当初、アラバマは北大西洋ステーションに割り当てられていましたが、翌年までは部隊活動には参加しなかったため、艦はフィラデルフィア近海で過ごすことが多かったです。短期間のニューヨーク巡航を行った後、しばらく再びフィラデルフィアへ戻ります。

1918年11月11日、第一次世界大戦の終結が宣言されると、アラバマでも新兵教育が行われましたが、その活動は次第に縮小していきました。1919年には冬季演習のため西インド諸島へ向けて航海し、4月中旬にはフィラデルフィアに帰還します。その後、海軍兵学校生の夏季訓練のためアナポリスへ向かいました。5月にはフィラデルフィアからアナポリスへの短期巡航を実施し、6月9日には184名の士官候補生を乗せて出航しました。

アラバマはその後、西インド諸島を訪問し、パナマ運河を通過し、7月半ばにはニューヨークとニューイングランド沿岸での訓練を行う予定で航海を続けました。8月には訓練海域での演習を行い、8月末には士官候補生をアナポリスで下艦させ、再びフィラデルフィアに戻りました。

1920年5月7日にアラバマは退役し、その後の1921年9月15日には標的艦として陸軍省に移管されることとなります。海軍から除籍されたアラバマは、陸軍航空部の爆弾投下実験の対象となり、1921年9月27日にチェサピーク湾の浅い海域で沈没しました。1924年3月19日にはその船体がスクラップとして売却され、アラバマの歴史に幕が下ろされました。

アラバマの艦歴は多くの海軍の業務を支える重要な役割を果たしたことが評価される一方で、艦が経験した緊迫した時期も併せて記録されています。その名を持つ艦としては二隻目として知られ、アラバマの存在はアメリカ海軍の進化や苦難の歴史とも深く結びついています。

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