アラメダ庭園

アラメダ庭園（Gibraltar Botanic Gardens）

アラメダ庭園は、ジブラルタルに位置する広大な6ヘクタールの植物園で、観光スポットとしても知られています。この庭園は、ジブラルタルのシンボルである「ザ・ロック」のすぐ近くにあり、多くの観光客や地元の人々が訪れる憩いの場となっています。

沿革

アラメダ庭園は1816年にジブラルタル総督のジョージ・ドンによって設立されました。彼は兵士たちが非番の際にリフレッシュできる場所を提供するために、この庭園を造ったのです。歴史的には、第二次世界大戦中、この庭園は多くの兵士たちにとっての社交の場でもありました。戦争の終わり頃には、憲兵が庭園内を巡回し、同性愛者たちを追い出す場面もあったと言われています。また、庭園は1991年に外部業者によって再開発され、その後アラメダ野生生物保護公園が併設されました。

エリオット記念像

1815年、アラメダ庭園の中にはジョージ・オーガスタス・エリオット将軍の記念像が建てられました。この像は、トラファルガーの海戦で捕獲されたスペイン艦のバウスプリットを用いて彫刻されたものです。像はその後、総督公邸であるザ・カンヴェントに移設され、1858年には青銅製の胸像が新たに建立されました。この胸像は、18世紀の榴弾砲に囲まれており、訪れる人々に歴史を感じさせる特別なスポットとなっています。

庭園の植物

アラメダ庭園は多様な植物で知られており、地元の種だけでなく、他国からもたらされたさまざまな植物が育っています。特に注目すべき植物のいくつかを以下に紹介します。

• - リュウケツジュ (Dracaena draco): この亜熱帯性のドラセナ属の植物は、カナリア諸島やモロッコが原産で、庭園内には樹齢300年を超えるものも存在します。
• - イタリアカサマツ (Pinus pinea): イベリア半島を原生地とするマツの一種で、美しい姿を見せています。
• - 野生のオリーブ (Olea europaea): 小型の樹木で、庭園内で見ることができます。
• - ケルティス・アウストラリス (Celtis australis): 中型の落葉樹で、20～25メートルに成長します。
• - シルキーオーク (Grevillea robusta): この庭園には一本しか生えていない、最大のグレビレア属の種です。
• - カナリーヤシ (Phoenix canariensis): 北アフリカを原生地とする大型のヤシで、庭園のシンボル的存在です。

園内にはさらに多くの珍しい植物が見られ、訪れる人々に癒しと学びを提供しています。特に乾燥地域に適した多肉植物や、さまざまな花々が咲き誇る季節は、一層魅力的です。

まとめ

アラメダ庭園は、その美しい植物と深い歴史から、多くの人々に愛され続けている場所です。旅の合間に立ち寄るには最適なスポットであり、ジブラルタルを訪れる際にはぜひ足を運んでみてください。

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