アリアンツ

アリアンツ（Allianz SE）

アリアンツは、ミュンヘン再保険と密接な関係を持つ国際的な保険会社であり、資産運用会社などを含む大規模な金融グループです。本社はドイツのミュンヘンにあり、フランクフルト証券取引所に上場しています（FWB: ALV）。

歴史の概観

アリアンツは1880年に「Rückversicherungs-Gesellschaft」という名称で設立され、数年後の1890年に大幅な増資を行い、ベルリンにてアリアンツを創業しました。この時期の出資者はメルク・フィンク商会とドイツ銀行でした。メルク・フィンクは第一次世界大戦と第二次世界大戦を通じてアリアンツの約40%の株式を保有し、アリアンツをドイツ最大の保険会社へと成長させました。戦後には、メルク・フィンクがアリアンツの株式をさらに取得し、1990年にはバークレイズと合併しました。

2001年には、ドイツ銀行のドレスナー銀行を買収し、傘下企業としました。現在、アリアンツは損害保険、生命保険、医療保険、資産運用、そして多様な銀行業務を展開しており、ヨーロッパ、アジア、アメリカ、アフリカ、オーストラリアの70カ国で事業を運営しています。

現在の形態

アリアンツは251社以上の傘下企業を有し、以下の主要な企業が含まれています：

- フランス総合保険
- パシフィック・インベストメント・マネジメント（ピムコ）
- アリアンツ・グローバル・インベスターズ
- ユーラーヘルメス信用保険会社
- ニコラスアップルゲート
- モンディアル・アシスタンス
- ファイヤマンズ・ファンド

著名なCEOとして、1991年から2003年にかけてヘニング・シュルテ＝ノエルが、その後のミヒャエル・ディークマンが現在に至るまでリーダーを務めています。

日本市場での展開

アリアンツは1990年に日本法人を設立し、法人向けのアリアンツ火災海上保険株式会社を中心に事業を展開しています。また、信用保険を扱うユーラーヘルメスや資産運用部門のピムコジャパンリミテッド、アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンも展開中です。

特に1994年にはアシスタンス業務を行うモンディアル・アシスタンスが日本に進出し、2014年に名称変更され、さらには2016年にはAWPジャパン株式会社（アリアンツ・グローバルアシスタンス・ジャパン）となりました。2008年には生命保険事業を開始しましたが、市場の縮小に伴い2011年に新規契約の受付を終了しました。

イオン・アリアンツ生命保険

2020年に、アリアンツ生命保険はイオングループの傘下に入り、イオン・アリアンツ生命保険株式会社として再出発を果たしました。この新たな会社は、団体信用生命保険に特化しつつ、旧アリアンツ生命保険からの既存顧客へのサービスも継続しています。2021年には新商品として無解約返戻金型終身医療保険を発売し、約10年ぶりに個人向け営業が再開されました。

スポーツへの関与

アリアンツは、さまざまな国際スポーツイベントやチームと提携しており、アリアンツ・アレーナやアリアンツ・リヴィエラなど、名が冠されたスタジアムもいくつか存在します。また、F1チームのメルセデスのスポンサーとしても知られています。過去には、NFLのニューヨーク・ジェッツとジャイアンツの新本拠地のネーミングライツを獲得を目指しましたが、契約は結ばれず、結果としてメットライフ社がネーミングライツを取得しました。

結論

アリアンツは、長い歴史と多様なサービスを背景に、国際的な保険業界での確固たる地位を築いています。日本市場においても先進的な取り組みを行い、顧客に質の高い金融サービスを提供しています。

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