アルカンタラ騎士団

アルカンタラ騎士団

アルカンタラ騎士団（スペイン語: Orden de Alcántara、英語: Order of Alcántara）は、聖フリアン騎士団（英語: Knights of St. Julian）とも呼ばれ、1166年にレオン王国の騎士団として発足しました。1177年には教皇アレクサンデル3世によって承認された騎士修道会です。設立年を1156年とする資料も存在します。

起源と発展

騎士団は、後述するキリスト教徒による最後のアルカンタラ占領後に同地を与えられ、「アルカンタラ騎士団」と称するようになりました。その起源は、1093年ごろポルトガルに発生したOrdem de São Julião do Pereiroに遡るとされています。

カラトラバ騎士団などと同様に、シトー会のモリモン修道院の監督下に置かれ、レコンキスタ（国土回復運動）に積極的に参加しました。レコンキスタが1492年のグラナダ陥落をもって完了すると、その役目を終えます。騎士修道会としての最後の総長であったホアン・デ・スーニガ（フアン・デ・スニガ）は騎士団領を返上し、以降騎士団はスペインに直属することとなりました。1523年には教皇ハドリアヌス6世もこれを承認しています。

1542年には団員の結婚も許可され、騎士団は19世紀中ごろまで存続したと伝えられています。

アルカンタラの地

アルカンタラは、タホ川に接する町であり、その川には橋（アラビア語でカンタラ cantara）が架かっています。町の名称は、この橋に由来します。エストレマドゥーラ州に位置し、12世紀にはイベリア半島のムスリムとキリスト教徒の主戦場の一つとなりました。

アルカンタラは1167年にレオン王フェルナンド2世によって一旦占領されましたが、1174年には再びムワッヒド朝のアブー＝ヤアクーブ・ユースフ1世の手に落ちます。キリスト教徒の手に戻るのは、アルフォンソ9世による奪還後の1214年（または1213年）までかかりました。

このように、アルカンタラ騎士団は、その名前の由来となったアルカンタラの地とともに、イベリア半島の歴史において重要な役割を果たしたのです。


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