アルジャメイン・スターリング

アルジャメイン・スターリングの概要

アルジャメイン・スターリング（Aljamain Sterling）は1989年7月31日に生まれたアメリカ合衆国出身の男性総合格闘家で、ニューヨーク州のユニオンデールで育ちました。彼は現役でセラ・ロンゴ・ファイトチームに所属し、UFC世界バンタム級元王者として知られています。また、彼はUFC世界フェザー級ランキングで9位にランクされています。

幼少期と大学時代

スターリングは、ジャマイカ人の両親のもとに生まれ、12人以上の兄弟と共に育ちました。兄弟の一部は困難な生活を過ごしていたため、彼は高校時代からレスリングを始める道を選びました。続いてモリスビル州立大学に入学後もレスリングを続け、そこで後の大スターであるジョン・ジョーンズと出会い、総合格闘技への興味が深まりました。最終的に彼はニューヨーク州立大学コートランド校に編入し、NCAAディビジョン3において2度のオールアメリカンに選出される栄誉を得ました。大学を卒業した2011年に、彼はプロの総合格闘技デビューを果たします。

UFCでの経歴

スターリングは2014年にUFCに初参戦します。UFC 170でコーディ・ギブソンに挑戦し、3-0の判定勝ちを収め、以降もキャリアを進めていきます。彼は同年の4月には、UFC on FOX 15で水垣偉弥を相手に3ラウンドで肩固めを極めて勝利し、その後も多くの名試合を積み重ねました。

彼のキャリアでの転機は、2021年3月6日に行われたUFC 259でのバンタム級王座争いでした。そこで王者のピョートル・ヤンとの対戦中、ヤンが反則となる膝蹴りをスターリングに放ち、スターリングはこの判定を受けて王座を獲得しました。この時、UFC史上初めて失格によって王座が移動したケースとなりました。

王座防衛と新たな記録

その後の彼は、2度目の王座防衛戦では元王者のT.J.ディラショーに挑み、圧倒的なパフォーマンスを見せてTKO勝ちを収めます。さらに2023年5月には、元二階級制覇王者ヘンリー・セフードとの試合で判定勝ちを収め、UFCバンタム級史上最多連続防衛記録を樹立しました。この試合の勝利は、彼の通算勝利数を14に伸ばし、最多連勝記録を9に更新する重要な一戦となりました。

王座陥落と今後の展望

しかし、2023年8月19日、UFC 292でのショーン・オマリーとの試合でTKO負けを喫し、王座から陥落することとなります。試合後、スターリングはレフェリーのストップが早かったとの意見を述べ、自身の状態についても言及しました。その後、2024年4月にはフェザー級初戦でカルヴィン・ケイターと対戦し、勝利を収めるなど、キャリアの新たなチャレンジを続けています。

パーソナルライフ

スターリングのニックネーム「ファンク・マスター」は、彼の独特なレスリングスタイルから由来しています。また、性格もユニークで、2015年にはフロイド・メイウェザー・ジュニアとのやり取りで、一触即発の事態に発展した経験もあります。2023年にはラッパーとしてデビューを果たし、入場曲に自身の楽曲を使用するなど、ファイター以外の側面でも才能を発揮しています。

彼の功績を称えて、地元ニューヨーク州ナッソー郡は5月23日を「アルジャメイン・スターリングの日」と定めるなど、スターリングの存在が多くの人に影響を与えています。

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