バンタム級

バンタム級について

バンタム級（バンタムきゅう、英: bantamweight）は、ボクシングや総合格闘技、ムエタイなど、多くの格闘技で採用されている重量階級の一つです。この階級の名称は、小型のニワトリである「バンタム」に由来しており、小柄な選手たちに焦点を当てています。

ボクシングにおけるバンタム級

プロボクシングでは、バンタム級は契約体重が115ポンドから118ポンド（およそ52.2kgから53.5kg）に設定されています。これは全17階級の中で5番目に軽い階級です。アマチュアボクシングにおいては、男子の体重制限が52kgから56kg、女子では51kgから54kgとなっています。

初代世界王者はカナダ出身のジョージ・ディクソンであり、日本において初めてバンタム級の世界王座を手にしたのはファイティング原田（笹崎）でした。原田はフライ級に続き、バンタム級でもその名を刻みました。また、1964年の東京オリンピックでは桜井孝雄がこの階級で金メダルを獲得し、アマチュア界でも注目を集めました。

プロボクシングの歴史の中で、1994年12月には薬師寺保栄と辰吉丈一郎という日本人選手同士によるWBC王座の統一戦が行われました。近年では、2022年12月に井上尚弥がアジア人としては初の主要4団体統一王者となり、その名声を高めています。

女性のバンタム級

バンタム級における女子選手では、天海ツナミがJBC女子解禁後にIFBA王座を獲得しており、JBC公認としては藤岡奈穂子が3階級制覇を達成したことで話題になりました。藤岡はミニフライ級とスーパーフライ級に続きこの階級でも成功を収めました。

バンタム級における世界王座の最多防衛記録は、オルランド・カニザレスによる16度防衛で、女子の記録はマリアナ・フアレスの7度です。日本の選手では山中慎介がWBCで12度防衛を果たし、女子では藤岡奈穂子が1度の防衛を果たしています。

総合格闘技とムエタイのバンタム級

総合格闘技においては、バンタム級は125ポンドから135ポンド（56.7kgから61.2kg）の間に位置し、フライ級とフェザー級の間にくる階級です。この階級は全14階級の中で3番目に軽い階級として設定されています。

RIZINやDREAMなどの団体では62.0kg契約といった形でルールを規定しています。ムエタイでも、バンタム級は115ポンドから118ポンドの範疇にあり、この階級は世界ムエタイ評議会によって管理されています。

このように、バンタム級は様々な格闘技において重要な位置を占めており、その選手たちは小柄ながらも非常に高い技術を持って戦っています。

もう一度検索