アルゼンチンの国章

アルゼンチンの国章

アルゼンチンの国章は、1944年に現在の形式が定められましたが、その起源は1813年の主権議会に遡ります。国章の具体的な用法を定めた布告や認可は確認されていませんが、2月22日に調印された法令にその印影が見られることから、迅速に採用されたと考えられています。公式文書での最初の言及は同年3月12日で、第二三頭政治において行政権力によって使用されるべき印章として記されています。

4月13日の国民議会では、議会の印章が刻まれた新しい銀貨と金貨の鋳造が決定され、印章は紋章としての地位を確立し始めます。そして4月27日、正式に国章として採用されました。

宣言では、紋章を旗に使用すべきではないとされていましたが、マヌエル・ベルグラーノは自身がフフイ市に贈った旗に紋章を描くよう指示しました。また、アルゼンチン独立戦争においては、多くの軍旗に紋章があしらわれました。

国章のデザインと象徴

国章のデザイン考案者は特定されていませんが、アルベアール、モンテアグード、ビエイテスの3名が候補として挙げられます。近年では、ベルナルディーノ・リバダビア大統領がペルー人のアントニオ・イシドロ・カストロに国章の制定を依頼したという説も浮上していますが、具体的な案は見つかっていません。

国章は、以下の要素で構成されています。

五月の太陽: アルゼンチンの象徴であり、国旗にも描かれている山吹色の太陽は、アルゼンチンの興隆を象徴しています。国歌の一節「新しき栄光に満ちた国家は、地の上に目覚める」にも表現されています。
握手する手: 中央の楕円で握手している二つの手は、アルゼンチンの各州の連合を象徴しています。パイクを握るように握手している様子は、力と自由を守る意志を表しています。
青と白の色: 国旗と同じ青と白の色は、アルゼンチンの人々を象徴しています。青い半楕円は空を、白い半楕円はラプラタ川を表しています。
パイクとフリギア帽: 手は友情、平和、連合、兄弟愛を、パイクは力強さを、フリギア帽は自由を象徴しています。フリギア帽は、古代ローマで自由を獲得した奴隷のシンボルでした。
月桂樹: 古代ギリシャのピューティア大祭で勝者に与えられた月桂冠に由来し、勝利と栄光の象徴となっています。

これらの要素が組み合わさり、アルゼンチンの国章は、国の団結、力、自由、そして栄光への願いを表現しています。

参考資料

Símbolos Nacionales de la República Argentina - By Comisión Administradora de la Biblioteca del Congreso de la Nación, Buenos Aires 1997. ISBN 950-691-036-7

関連項目

国章の一覧
アルゼンチンの国旗
フリーメイソン

外部リンク

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