アルゼンチンの地方行政区画

アルゼンチンの地方行政区画

アルゼンチンの地方行政区分は、連邦政府の管理下で機能する複雑な階層構造を持っています。この構造を理解することは、アルゼンチンという国をより深く理解する上で不可欠です。ここでは、アルゼンチンの地方行政区画について、その概要と詳細を解説します。

第一級行政区画

アルゼンチンの第一級行政区画は、23の州（プロビンシア、単数provincia、複数provincias）とブエノスアイレス自治市（Ciudad Autónoma）で構成されています。これらの行政区画は、アルゼンチン連邦政府の管轄下に置かれています。

州（プロビンシア）: アルゼンチンを構成する主要な行政単位であり、日本でいう「県」に相当します。各州は独自の憲法を持ち、自治権を有しています。ただし、外交や国防などの主要な権限は連邦政府にあります。

ブエノスアイレス自治市: 首都ブエノスアイレスは、他の州とは異なる特別な地位を持つ自治市です。連邦政府の直轄下にあり、独自の自治権を持っています。首都としての機能に加え、商業、文化の中心地としての役割も担っています。

第二級行政区画

第一級行政区画である州および自治市の下には、第二級行政区画が存在します。これらの行政区画は、地域ごとの行政サービスを提供し、住民の生活に密接に関わっています。

デパルタメント: ブエノスアイレス州を除く22州に存在する行政区画です。合計376のデパルタメントがあります。各デパルタメントは、郡や地方自治体に相当し、州の行政サービスを地域に分散する役割を担っています。

パルティード: ブエノスアイレス州にのみ存在する行政区画です。合計135のパルティードがあります。パルティードは、デパルタメントと同様に、地域行政の単位として機能しています。ただし、ブエノスアイレス州の特性に合わせて、独自の組織と機能を持っています。

コムーナ: ブエノスアイレス自治市にのみ存在する行政区画です。合計15のコムーナがあり、各コムーナは、より地域に密着した行政サービスを提供しています。住民の意見が反映されやすく、地域社会の活性化に貢献しています。

第三級行政区画

第二級行政区画の下には、第三級行政区画が存在します。これらの行政区画は、さらに細分化された地域社会を形成し、地域に密着した行政サービスを提供します。

シウダ: デパルタメントの下に位置する都市を指します。

ムニシピオ: デパルタメントの下に位置する基礎自治体です。地域の住民生活に密接に関わる行政サービスを提供しています。

ロカリダーデ: デパルタメントの下に位置する、さらに小規模な地域を指します。

バリオ: パルティードの下に位置する、さらに細分化された地域です。町内会や地区のような、より地域社会のまとまりを指します。

まとめ

アルゼンチンの地方行政区画は、連邦政府、州、自治市、そしてその下位に位置するデパルタメント、パルティード、コムーナ、シウダ、ムニシピオ、ロカリダーデ、バリオといった、複雑な階層構造を持っています。これらの行政区画は、各地域で異なる役割を持ち、地域住民の生活を支える重要な基盤となっています。この複雑な構造を理解することで、アルゼンチンという国の多様性と地域特性をより深く理解することができます。

参考文献

Wikipedia: アルゼンチンの地方行政区画

関連項目

ISO 3166-2:AR
* アルゼンチンの都市の一覧

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