アルツァフ大学

アルツァフ大学は、1992年にアルツァフ共和国の首都ステパナケルトに設立された国立大学です。設立当初から、事実上独立状態にあったアルツァフ共和国において、最大の高等教育機関として重要な役割を果たしていました。

大学では、様々な分野の研究が行われており、特に国家安全保障、政治、農業、考古学といった分野に力が入れられていました。また、国際交流にも積極的で、アメリカのカリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校と提携し、夏期には政治学や歴史学、経済学を学ぶ交換留学プログラムが実施されていました。このプログラムでは、12名から15名の学生が、アルメニアやナゴルノ・カラバフに関する専門的な知識を深めていました。

アルツァフ大学は、地域における学術研究の中心地として、また、人材育成の拠点として、長年にわたり重要な役割を担ってきました。しかし、2023年にアゼルバイジャンがアルツァフに対する軍事作戦を行い、アルツァフが降伏したことで状況は一変しました。この紛争により、アルツァフ大学は閉鎖に追い込まれ、その建物には新たにカラバフ大学が設置されることとなりました。

アルツァフ大学は、その短い歴史の中で、地域社会に大きく貢献した教育機関であり、その閉鎖は、アルツァフの歴史における大きな転換点を示す出来事といえるでしょう。大学の提携校としては、以下の大学が挙げられます。

Central European College in Skalica
Russian-Armenian (Slavonic) University
* カリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校

大学の閉鎖は、アルツァフの学生たちにとって、教育の機会を失うという大きな打撃となりました。しかし、カラバフ大学が設立されたことで、今後、新たな教育の機会が提供されることが期待されています。アルツァフ大学が果たした役割を継承し、地域社会の発展に貢献する大学となることが望まれます。

もう一度検索