アルティス動物園

アルティス動物園：アムステルダムの歴史と自然が融合するオアシス

オランダの首都アムステルダムの中心部に位置するアルティス動物園（Artis Royal Zoo）は、単なる動物園という枠を超えた、歴史と自然、そして芸術が融合した独特の魅力を持つ場所です。正式名称はNatura Artis Magistra（自然は芸術の師）で、その名の通り、自然と芸術の調和が息づく空間となっています。

ヨーロッパ最古の歴史と多様な施設

1838年に設立されたアルティス動物園は、オランダのみならず、ヨーロッパ本土でも最古の歴史を誇ります。27もの歴史的建造物が園内に点在し、その一つ一つがアムステルダムの歴史を物語っています。動物園としての役割に加え、水族館、プラネタリウム、動物学と植物学の歴史に関する図書館も併設。さらに、広大な樹木園や貴重な芸術コレクションも所有しており、訪れる人を多角的に魅了する施設となっています。

20世紀後半には、狼の展示場、昆虫館、世界初の微生物動物園といった近代的な施設も加わり、常に進化を続ける動物園の姿を見せています。現在も2020年から大規模な改修工事が行われており、更なる発展が期待されています。

クアッガの絶滅と歴史的事件

アルティス動物園の歴史には、悲しい出来事も刻まれています。1883年8月12日、飼育されていた最後のクアッガが死亡し、この種が地球上から姿を消しました。この出来事は、絶滅危惧種の保護の重要性を改めて認識させる歴史的事件として記憶されています。

アルティス動物園は、ヨーロッパ動物園・水族館協会(EAZA)、Dutch Zoo Federation (NVD)、the International Species Information System (ISIS)、世界動物園水族館協会(WAZA)といった国際的な団体にも加盟しており、動物保護活動にも積極的に取り組んでいます。

名前の由来とアクセス

正式名称はKoninklijk Zoölogisch Genootschap Natura Artis Magistraですが、一般的には「Artis」として広く認知されています。これは、動物園の3つの門のうち「Artis」と書かれた門が一般的に利用されたことに由来します。

アクセスはアムステルダムの公共交通機関を利用すれば容易です。メトロのワーテルロー広場駅、またはトラム14系統のPlantage Middenlaan駅が最寄りの駅となっています。

芸術との繋がり

アルティス動物園は、単に動物を展示する場所ではありません。園内の動物たちは、多くの芸術家たちにインスピレーションを与え、数々の作品が生まれています。特に、画家で版画家のサミュエル・メスキータは、アルティス動物園の動物たちをモデルにした作品を多く残しています。

まとめ

アルティス動物園は、歴史、自然、そして芸術が一体となった、アムステルダムを代表する観光名所です。ヨーロッパ最古の動物園としての歴史、多様な動物と施設、そして芸術との繋がりなど、見どころは満載です。アムステルダムを訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。

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