アルティーヴォレ

アルティーヴォレは、イタリア共和国ヴェネト州トレヴィーゾ県に位置する基礎自治体（コムーネ）であり、人口は約7,100人です。

地理

アルティーヴォレは、トレヴィーゾ県の西部に位置し、県都トレヴィーゾから西北西へ約24km、ヴィチェンツァから北東へ約40km、そして州都ヴェネツィアからは北西へ約45kmの距離にあります。この地域は、周囲を他のコムーネに囲まれており、北はマゼール、北東はカエラーノ・ディ・サン・マルコ、東はモンテベッルーナ、南東はヴェデラーゴ、南西はリエーゼ・ピオ・デーチモ、そして北西はアーゾロと隣接しています。

アルティーヴォレの気候は、zona E, 2476 GGに分類されており、イタリアの地震リスク階級では、zona 2 (sismicità media) に分類されています。

文化・観光

女王のバルコ（アルティーヴォレのバルコ）

アルティーヴォレには、「コルナーロ女王のバルコ」と呼ばれる歴史的な建物があります。これは、15世紀にキプロス女王であったカタリーナ・コルナーロの夏の邸宅として使用されていたものです。カタリーナはヴェネツィアの名門貴族出身で、キプロス王ジャック2世と結婚し、夫と子の死後、女王となりました。1489年には、ヴェネツィア共和国に統治権を譲渡しましたが、アーゾロの領主としての地位は保証されました。このバルコは、彼女の歴史とこの地の歴史を物語る重要な文化遺産です。

ブリオン家墓地（ブリオン・ヴェガ墓地）

分離集落サン・ヴィートには、建築家カルロ・スカルパによって設計された「ブリオン家墓地」があります。この墓地は、実業家ジュゼッペ・ブリオン夫妻のために、既存の共同墓地に隣接して建設されました。墓地、エントランス、水路、礼拝堂などを含み、カルロ・スカルパが手がけた最後の作品であり、その集大成とも評されています。スカルパはブリオン家墓地の完成を前に日本で事故死しましたが、彼の墓もブリオン家墓地に隣接しています。この墓地は、建築と芸術の融合として、訪れる人々に深い感銘を与えます。

人物

著名な出身者

アルティーヴォレ出身の著名人として、テノール歌手のピエール・ミランダ・フェラーロが挙げられます。彼の美しい歌声は、国際的にも知られています。

ゆかりの人物

また、20世紀の著名な建築家カルロ・スカルパは、当地に墓があることから、この地と深い関わりがあります。彼の作品であるブリオン家墓地は、多くの建築ファンや観光客を魅了しています。

アルティーヴォレは、その歴史的建造物と美しい自然が調和する魅力的な場所です。観光客は、女王のバルコやブリオン家墓地などの文化遺産を訪れ、この地の歴史と文化に触れることができます。また、周辺地域との美しい景観や、地域に根ざした文化体験も楽しむことができます。この地域を訪れることで、イタリアの豊かな歴史と文化を肌で感じることができるでしょう。

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