アルバート湖

アルバート湖（モブツ・セセ・セコ湖）

アルバート湖は、ウガンダとコンゴ民主共和国の間に位置する湖で、かつてはモブツ・セセ・セコ湖とも呼ばれていました。大きさは約160km×30km、深さは最大51mで、アフリカで7番目の広さを誇ります。湖の名前は、イギリスのヴィクトリア女王の夫であるアルバート公、そしてコンゴ民主共和国の元大統領モブツ・セセ・セコに由来します。

地理

アルバート湖は、ナイル川の上流部に位置し、グレート・リフト・バレーの一部を形成しています。ヴィクトリアナイル川からの流入が大部分を占め、エドワード湖からはセムリキ川が流れ込んでいます。湖の北からはアルバートナイル川が流れ出しています。

2006年には、ヴィクトリアナイル川の河口付近の三角州を含むマーチソン・フォールズ国立公園一帯がラムサール条約登録地となりました。この地域は、多様な動植物が生息する貴重な湿地帯です。

歴史

1864年にサミュエル・ベイカーがヨーロッパ人として初めてアルバート湖を発見しました。2006年には、英国の石油関連企業がウガンダ側の湖岸で石油を発見し、その後、大きな油田であることが確認されました。しかし、湖の境界線で隣国のコンゴ民主共和国と係争中であり、資源開発をめぐって緊張が高まっています。

周辺地域の紛争

コンゴ側のイトゥリ州では、ヘマ族とレンドゥ族による民族対立が繰り返されています。過去には大規模な衝突が発生し、数万人の死者が出ました。集落への襲撃の噂が立つたびに、多くの地域住民がアルバート湖へ避難する事態が頻発しています。湖は、紛争から逃れるための一時的な避難場所となっています。

湖の名前について

アルバート湖は、現地の言葉で異なる名前で呼ばれています。東岸のニョロ人は「ムウィタンジゲ」、北岸のアルア人は「ウネク・ボニョ」と呼びます。これらの名前は、いずれも「イナゴ殺し」という意味を持っています。

まとめ

アルバート湖は、豊かな自然と資源に恵まれた湖ですが、周辺地域では民族紛争が頻発し、不安定な状況が続いています。資源開発と紛争解決の両立が、地域の安定と発展のために不可欠です。

外部リンク

World Lakes Database entry for Lake Albert
Murchison Falls-Albert Delta Wetland System | Ramsar

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