アルビオン (ガンダムシリーズ)

アルビオン (ALBION)

アルビオンは日本の人気アニメ「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」において登場する空想の軍艦です。この艦艇は、地球連邦軍の宇宙および大気圏での強襲揚陸を目的とした設計を持っています。メカのデザインを担当したのは、著名なアニメーターである河森正治氏です。

艦艇の背景

アルビオンは、かつての一年戦争を経て、連邦軍再建の一環として製造されたペガサス級強襲揚陸艦の第7番艦です。宇宙世紀0083年の時点では、まだ正式に艦隊に加わっておらず、初の航海を行っている途中の状態でした。本艦は、ジャブローのAブロック船台で建造が行われ、他の艦艇と比べて多くの改良が施されています。

設計はAE社独自のものであり、以前の艦艇から得られた数多くのデータを基にして改良が重ねられています。さらに、アルビオンには図書館や展望室が設置されており、乗組員の精神面にも配慮がなされた余裕のある設計が特徴的です。また、外装はホワイトベースを踏襲し、白を基に青や赤、黄色が使われた鮮やかな配色が施されています。

デッキと構造

アルビオンのデッキは、他のペガサス級艦艇と同様に前方に伸びており、モビルスーツ（MS）やコア・ファイターの運用を考慮した設計がなされています。特にMS用デッキとコア・ファイター用デッキが分かれている点が特徴的で、戦闘中の事故を減らすために改良されています。

コア・ファイター用デッキはリニア・カタパルトを備え、射出時には艦体前方に開かれます。このデッキとMS用デッキはシャッターでつながっていますが、機能が異なるためそれぞれ最適な設計が施されています。また、艦体後部にはMSの着艦用ハッチがあり、艦艇の効率的な運用が図られています。

武装

アルビオンの武装は、艦の出力強化に伴い進化しています。メガ粒子砲に加え、火薬式機銃は廃止され、代わりに2連装のレーザー砲が搭載されています。これにより戦闘力が向上し、対地、対空の両方に対応できる兵器が整っています。

各種のレーザー砲は収納式で、艦体の両側に配置されています。対地用と対空用の武装には異なる設計が用意されており、構造の違いが見受けられます。また、ストライクミサイルの発射管も装備され、より強力な攻撃が可能です。

推進システム

この艦艇の推進システムは、熱核ジェット・ロケットエンジンにミノフスキー・クラフト、レーザー・ロケットが組み合わさった複合型となっています。ミノフスキー・クラフトのおかげで、アルビオンは大気圏内での浮揚が可能です。

特筆すべきは、レーザーの照射を利用するレーザー推進システムで、これにより外部から高出力の推進が得られます。このシステムにより、艦艇は従来よりも効率的な推力を手に入れ、戦後の復興活動にも大きく役立とうとしています。特にコロニーや大型貨物の移送に利用され、戦場においても効果を発揮します。

劇中での活躍

アルビオンはストーリーの中で重要な役割を果たします。0083年1月には慣熟航行を行い、民間の船と誤認した敵艦隊の襲撃を受けますが、随伴艦の活躍により無事逃げ切ります。その後、様々な任務をこなす中で、連邦軍の最新鋭機であるガンダムを受領し、評価試験を行う予定でしたが、敵の襲撃に遭遇し、情報や機体を奪われます。

続く展開では、艦長の命令に従い、奪取されたガンダムの奪還任務を遂行することになります。他艦と協力しながら敵基地の探索を行い、戦闘に身を投じていくも、さまざまな困難に直面します。特に試作型ガンダムの略奪や残党軍との激闘を通じ、アルビオンのクルーたちは成長と変化を遂げていきます。

残念ながら、最終的には艦の私物化や反乱行為により艦長が処罰され、艦は秘匿される運命を辿ります。その後の行動は不明瞭ですが、ティターンズへ編入されたとの説もあり、艦の行く末は謎に包まれています。

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