アルフォンソ・カルロス・デ・ボルボン (サン・ハイメ公)

アルフォンソ・カルロス・デ・ボルボン・イ・アウストリア＝エステ

アルフォンソ・カルロス・デ・ボルボン・イ・アウストリア＝エステ（1849年9月12日 - 1936年9月29日）は、ボルボン家の人物で、サン・ハイメ公の称号を持ちます。カルリスタからはスペイン王アルフォンソ・カルロス1世、正統王党派からはフランス王シャルル12世とみなされました。

生涯

アルフォンソ・カルロスは、モンティソン伯フアンとモデナ公女マリア・ベアトリスの次男として、ロンドンで生まれました。彼の幼少期は、両親の離婚という複雑な家庭環境の中で過ぎました。母マリア・ベアトリスは自由主義者であり、父フアンと別居し、アルフォンソ・カルロスは兄カルロスとともに母に引き取られ、モデナで育てられました。

イタリア統一運動（リソルジメント）によってモデナ公国が消滅すると、一家はウィーンへ移住しました。1868年、アルフォンソ・カルロスは教皇領を防衛するため、教皇のズアーブ兵に加入しました。1870年のローマ攻防戦では、ピア門を守備しましたが、敗北し、フランス軍艦でトゥーロンへ逃れました。

1871年4月26日、バイエルンのクラインホイバッハで、ポルトガル王ミゲル1世の長女マリア・ダス・ネヴェスと結婚しました。

第三次カルリスタ戦争中、アルフォンソ・カルロスはカタルーニャのカルリスタ軍を指揮し、アルペンスの戦いやクエンカの包囲で軍功を挙げました。しかし、この戦争はカルリスタ側の敗北に終わりました。

1931年に甥のハイメが死去すると、アルフォンソ・カルロスはカルリスタのスペイン王位請求権と、正統王党派のフランス王位請求権、アンジュー公位を受け継ぎました。

1936年9月28日、ウィーンの通りを歩行中に軍用トラックにはねられ、翌日に死去しました。遺体はプッフハイム城に埋葬されました。

マリア・デ・ラス・ニエベスとの間に子供がいなかったため、アルフォンソ・カルロスの死によって、ボルボン家のカルリスタ王位請求者の男系は途絶えました。その後、カルリスタは、アルフォンソ・カルロス自身が後継に指名していたパルマ公子サヴェリオ（マリア・デ・ラス・ニエベスの甥）、フランス王位請求権を継承したアルフォンソ13世の諸子、トスカーナ大公子カルロス・ピオ（姪ブランカの末子）を推す諸派に分裂しました。

アルフォンソ・カルロスの生涯は、激動の19世紀ヨーロッパの政治情勢と深く結びついており、彼の死後もカルリスタ運動に大きな影響を与え続けました。

参考文献

Maria das Neves de Borbón. Mis memorias sobre nuestra campaña en Cataluña en 1872 y 1873 y en el centro en 1874. 1a parte, de 21 abril 1872 a 31 agosto 1873 (Madrid: Espasa-Calpe, 1934). His wife's memoirs of the Third Carlist War.

関連項目

サン・ハイメ公
* カルリスタ王位請求者の一覧

もう一度検索