アルフレド・サイモン

アルフレド・サイモン：波瀾万丈な野球人生

アルフレド・サイモン・カブレラ（Alfredo Simón Cabrera）は、1981年5月8日生まれ、ドミニカ共和国サンティアゴ州出身のプロ野球選手（投手）です。右投右打。

プロ入りとマイナー時代

1999年にフィラデルフィア・フィリーズと契約しプロ入り。しかし、当時はカルロス・カブレラ（Carlos Cabrera）という偽名を使用し、年齢も実際より2歳若く偽っていました。2004年にプロフィール詐称が発覚し、その後、フェリックス・ロドリゲスとのトレードでサンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍。2006年シーズン終了後にFAとなりました。

2007年は、フィリーズ傘下のAAA級オタワ・リンクスとテキサス・レンジャーズ傘下のAAA級オクラホマ・レッドホークスでプレー。2008年はロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結びますが、開幕前に解雇されています。

メキシカンリーグでの活躍

その後、メキシカンリーグのモンテレイ・サルタンズでプレーし、7勝2敗・防御率2.62という好成績を挙げ、再び注目を集めます。

オリオールズでメジャーデビュー

メキシカンリーグでの活躍が評価され、ボルチモア・オリオールズと契約。2008年9月6日のオークランド・アスレチックス戦で念願のメジャーデビューを果たしました。

2009年はトミー・ジョン手術を受け、シーズンの大半を棒に振りますが、2010年にはクローザーに抜擢され、前半戦で17セーブを記録。しかし、終盤は上原浩治にクローザーの座を譲ることになります。

逮捕と無罪判決

2011年1月1日、ドミニカ共和国で親族間の事件に関与し逮捕されるという衝撃的な出来事がありました。サイモンは新年を祝って空に向けて発砲しただけだと主張しましたが、約2ヶ月間拘留されます。その後、保釈金で保釈され、マイナーでの調整を経て、5月に制限リストから復帰。オールスター後には先発として起用され、最終的に4勝9敗・防御率4.90の成績を残しました。シーズン終了後、改めてドミニカ共和国で審理が行われ、11月8日に無罪判決を受けています。

レッズ、タイガースでの活躍

2012年4月3日にウェーバーでシンシナティ・レッズへ移籍。2013年にはWBCドミニカ共和国代表に選出。2014年にはレッズで前半戦にリーグ最多の12勝を挙げ、オールスターゲームに代替選手として選出されるなど、キャリアハイの活躍を見せました。

2014年12月11日にデトロイト・タイガースへ移籍。2015年は先発ローテーションに入り、自身初の完封勝利を含む13勝を挙げましたが、防御率は5.05と打ち込まれる場面も目立ちました。

レッズ復帰とその後

2016年3月17日にレッズと1年契約で復帰しますが、右肩痛の影響もあり、防御率9.36と苦しいシーズンに。同年9月には手術を受け、オフにFAとなります。

2017年以降は、独立リーグやメキシカンリーグでプレー。2018年を最後に目立った活動は見られていません。

プレースタイル

最速150キロを超える速球と、スライダー、チェンジアップなどを織り交ぜる本格派右腕。先発、リリーフどちらもこなせる器用さも持ち合わせていました。

MLBオールスター選出

2014年にMLBオールスターゲームに選出されています。

アルフレド・サイモンの野球人生は、偽名でのプロ入り、逮捕、無罪判決、オールスター選出など、波瀾万丈なものでした。様々な困難を乗り越え、野球に打ち込む姿は多くの人に感動を与えました。

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