アルブレヒト・フリードリヒ (プロイセン公)

アルブレヒト・フリードリヒ：プロイセン公国の変遷とブランデンブルク＝プロイセン成立への道

アルブレヒト・フリードリヒ（1553年5月7日 - 1618年8月28日）は、プロイセン公として、1568年から1618年までその地位にありました。彼は、ホーエンツォレルン家の祖であるアルブレヒト公と、ブラウンシュヴァイク＝カレンベルク侯エーリヒ1世の娘アンナ・マリアの間に生まれました。父アルブレヒトがドイツ騎士団領を世俗化して創設したプロイセン公国を、14歳という若さで引き継ぎました。

生涯

アルブレヒト・フリードリヒは、ユーリヒ＝クレーフェ＝ベルク公ヴィルヘルム5世と、神聖ローマ皇帝フェルディナント1世の娘マリアの娘であるマリー・エレオノーレと結婚しました。夫妻の間には7人の子供が生まれましたが、男子は2人とも夭折しました。娘たちは、それぞれ有力な家系に嫁ぎました。長女アンナは、同族であるブランデンブルク選帝侯ヨアヒム・フリードリヒの子ヨハン・ジギスムントと結婚。次女マリーは、ヨアヒム・フリードリヒの弟であるバイロイト辺境伯クリスティアンの妻となりました。そして、四女エレオノーレは、ヨアヒム・フリードリヒ自身の後妻となっています。

アルブレヒト・フリードリヒは、公位を継承した当初から若年であり、後に精神を患ったため、プロイセン公国は、一族の従兄にあたるアンスバッハ＝クルムバッハ辺境伯ゲオルク・フリードリヒ、次いでヨアヒム・フリードリヒとヨハン・ジギスムントの父子の摂政下で統治されることになりました。1618年にアルブレヒト・フリードリヒが亡くなると、ヨハン・ジギスムントが公位を継承し、これによりブランデンブルク選帝侯がプロイセン公を兼ねる、同君連合国家ブランデンブルク＝プロイセンが成立することになったのです。

子女

アンナ（1576年 - 1625年） - ブランデンブルク選帝侯ヨハン・ジギスムントと結婚。
マリー（1579年 - 1649年） - ブランデンブルク＝バイロイト辺境伯クリスティアンと結婚。
アルブレヒト・フリードリヒ（1580年）
ゾフィー（1582年 - 1610年） - クールラント・ゼムガレン公ヴィルヘルム・ケトラーと結婚。
エレオノーレ（1583年 - 1607年） - ブランデンブルク選帝侯ヨアヒム・フリードリヒと結婚。
ヴィルヘルム（1585年 - 1586年）
* マグダレーナ・ジビュレ（1586年 - 1659年） - ザクセン選帝侯ヨハン・ゲオルク1世と結婚。

アルブレヒト・フリードリヒの生涯は、プロイセン公国の歴史において重要な転換期であり、彼の死後、ブランデンブルク選帝侯家が公位を継承したことは、後のプロイセン王国の成立、そしてドイツ帝国の隆盛へと繋がる大きな一歩となりました。

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