アルブレヒト3世 (ザクセン＝ラウエンブルク公)

アルブレヒト3世（Albrecht III., 1281年 - 1308年）は、13世紀にザクセン公としてその名を知られた人物です。彼の生涯は、ザクセン公国の分割と、その後の領土統治に深く関わっています。

生涯

アルブレヒト3世は、ザクセン＝ラウエンブルク公ヨハン1世とインゲボルグ・ビルイェルドッテルの間に生まれました。1282年、父ヨハン1世が公位を辞すと、アルブレヒト3世は兄弟であるエーリヒ1世、ヨハン2世と共に公位を継承しました。しかし、当時彼らは未成年であったため、叔父であるアルブレヒト2世が摂政として公国を統治しました。

成人後、アルブレヒト3世とその兄弟たちは公領を共同で統治しました。1295年の文書には、兄弟と叔父アルブレヒト2世がザクセン公として共同統治していたことが記されています。

1296年9月20日、ザクセン公領は重要な転換期を迎えます。アルブレヒト3世とその兄弟が共同統治するザクセン＝ラウエンブルクと、叔父アルブレヒト2世が統治するザクセン＝ヴィッテンベルクに分割されたのです。この時、フィーアランデ、ザーデルバンデ（ラウエンブルク・ラント）、ラッツェブルク・ラント、ダルジング・ラント（後のアムト・ノイハウス）、ハーデルンの地が兄弟の領地として記録されています。一方、アルブレヒト2世は、ヴィッテンベルクとベルツィヒ周辺のザクセン＝ヴィッテンベルクを手に入れました。

アルブレヒト3世とその兄弟は、ザクセン＝ラウエンブルクを共同統治した後、さらに三分割しましたが、飛び地であるハーデルンの地は共同統治領として残されました。その後、アルブレヒト3世は1308年に亡くなるまでザクセン＝ラッツェブルクを領有しました。彼の死後、弟のエーリヒ1世が遺領の一部を相続し、アルブレヒト3世の未亡人マルグリット・フォン・ブランデンブルク＝ザルツヴェーデルが残りを保持しました。マルグリットの死後、エーリヒ1世がこれらの領地も手に入れています。

しかし、兄ヨハン2世が自らの権利を主張したため、1321年にエーリヒ1世はベルゲドルフ（フィーアランデを含む）をヨハン2世に譲渡しました。これにより、ヨハン2世の領地はザクセン・ベルゲドルフ・メルン、エーリヒ1世の領地はザクセン・ラッツェブルク・ラウエンブルクと、それぞれ呼ばれるようになりました。

結婚と子女

1302年、アルブレヒト3世はブランデンブルク＝ザルツヴェーデル辺境伯アルブレヒト3世の娘で、ポーランド王プシェミスウ2世の未亡人であったマルガレーテ・フォン・ブランデンブルク＝ザルツヴェーデルと結婚しました。彼らの間には、以下の2人の息子が生まれました。

アルブレヒト（1344年没） - ゾフィー・フォン・ツィーゲンハインと結婚
エーリヒ（1338年没）

アルブレヒト3世の生涯は、ザクセン公国の複雑な領土分割と統治の歴史を反映しており、彼の死後も兄弟や子孫によってその遺産が引き継がれていきました。

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