アルュメ

アルュメ株式会社について

概要

アルュメ株式会社（英: ALLUMER Co., Ltd.）は、かつて東京都目黒区に拠点を置いていたハードウェアおよびビデオゲームの開発会社です。1980年代から1990年代にかけて、特にアーケードゲームの開発に注力し、数々の人気タイトルを生み出しました。

歴史

この会社はもともとハードウェアメーカーであり、アーケードゲームの開発に取り組みました。具に、R-TYPEやイメージファイト、雷電、サムライスピリッツなどの他社作品のシステムを取り入れた作品も少なくありませんでした。1985年には、富士本淳氏を含む一部の社員が世田企画（後のセタ）を立ち上げ、独立しました。世田企画の設立当初は、アルュメビル内にその事務所が位置していました。開発チームは両社で重複しており、セタが開発したゲームの続編がアルュメから発売されることもありました。

1988年には、セタと協力し、アーケード基板で使用されるPCM音源「X1-010」の開発に成功しました。しかし、アルュメは後に約12億円の負債を抱え、1999年に事業を停止。ゲーム開発から撤退の後、写真シール機の画像取り込み装置の開発などに転身し、負債を約2億円にまで減らしましたが、最終的には2015年に破産開始決定を受け、法人格が消滅しました。

2023年には、ゲームに関する全ての権利がハムスターに譲渡されることが発表されました。

X1-010について

X1-010は、1988年に開発された音源で、同時発音数は16音を誇りましたが、初期のゲームでは音源ドライバにバグがあり、サンプリング音源としての利用が制限されていました。そのため、メモリを効率的に活用できず、いくつかの作品では曲数が少なかったり、BGMが極端に短かったりすることが特徴です。その音源ドライバの制作は、アルバイトとして働いていた並木学に任されましたが、技術的な問題で完成には至りませんでした。

さらに、1993年にはアテナが開発した『大王』の制作に際して、田端勤氏が制作したサウンドドライバを改良し、アルュメも同年にリリースした『機動戦士ガンダム』でドライバの改善に取り組みました。この改良により、『ウォーオブエアロ』や『まじかるスピード』といった作品では、X1-010の真の性能を体験することができました。

主な作品

アルュメが手掛けた主なアーケードゲームには以下のようなものがあります：

• - レゾン：オリジナルの格闘ゲームで、独特のゲーム性が特徴。
• - ブランディア：前作「黄金の城」と関連がある続編。
• - ジンジンジップ：アーケード向けのユニークなゲーム。
• - ウォーオブエアロ -Project MEIOU-
• - SDガンダム ネオバトリング：人気のSDガンダムシリーズの一部。
• - 機動戦士ガンダム：著名なアニメを基にしたアーケードゲーム。
• - 機動戦士ガンダム EX-REVUE：ガンダムシリーズのもう一つの作品。
• - マッドシャーク：アクション要素に富んだ内容。
• - まじかるスピード：スピード感溢れるゲーム。
• - 仮面ライダー倶楽部 バトルレーサー

プレイステーション向けやPC向けにも様々な作品がリリースされ、「悟空伝説 -MAGIC BEAST WARRIORS-」や「フォーチュン・クエスト」（未発売）などが該当します。アルュメ株式会社は、その短い歴史の中で、数多くの思い出に残るタイトルを世に送り出しました。

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