アル・ビアンキ

アルフレッド・A・ビアンキ：バスケットボール選手、指導者としての生涯

アルフレッド・A・ビアンキ（Alfred A. Bianchi, 1932年3月26日 - 2019年10月28日）は、アメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手であり、引退後は指導者として活躍しました。ポイントガードとシューティングガードをこなせる選手として知られ、その多才さでチームに貢献しました。

選手としてのキャリア

ニューヨーク州ロングアイランドシティで生まれたビアンキは、ボーリング・グリーン州立大学に進学。大学最終学年には平均25.0得点を記録し、その才能を開花させました。1954年のNBAドラフトでは、全体18位でシラキュース・ナショナルズから指名を受け、プロの道へ進みます。ただし、入団は2年間の兵役後となり、1956年からチームに合流しました。

ビアンキは、シラキュース・ナショナルズ（1963年にフィラデルフィア・76ersに改称）一筋で10年間プレーし、687試合に出場。通算5,550得点（平均8.1得点）を記録し、1966年に現役を引退しました。チームへの忠誠心と安定したプレーで、ファンから愛される選手でした。

指導者としてのキャリア

引退後、ビアンキは指導者としてのキャリアをスタートさせます。最初はシカゴ・ブルズのアシスタントコーチを務め、指導者としての経験を積みました。1967年には、新設されたシアトル・スーパーソニックスの初代ヘッドコーチに就任し、2シーズン指揮を執りました。

その後、ABA（アメリカン・バスケットボール・アソシエーション）のワシントン・キャップスのヘッドコーチに就任（翌年にはゼネラルマネージャーを兼務）。1970-71シーズンには、バージニア・スクワイアーズ（キャップスから改称）をディビジョン首位の55勝に導き、ABA最優秀コーチ賞を受賞しました。ジュリアス・アービングやジョージ・ガービンといった、後にNBAでも活躍するスーパースターを指導したことでも知られています。1975-76シーズンの序盤に解雇されるまで、スクワイアーズのヘッドコーチを務めました。

ABAとNBAを合わせたコーチとしての通算成績は、約8シーズンで283勝392敗（勝率.419）です。

ABA後

ABAを離れた後は、フェニックス・サンズのアシスタントコーチを長年務めました。1987年から1991年までは、ニューヨーク・ニックスのゼネラルマネージャーとしてチームの運営に携わりました。

晩年と栄誉

2016年にはオハイオ州バスケットボール殿堂入りを果たし、その功績が讃えられました。2019年10月28日、87歳でその生涯を閉じました。

アルフレッド・A・ビアンキは、選手として、そして指導者として、バスケットボール界に大きな足跡を残した人物です。彼の情熱と才能は、多くの人々に影響を与え、記憶されることでしょう。

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