アル・マイケルズ

アル・マイケルズ：アメリカンスポーツ実況のレジェンド

アル・マイケルズ（Alan Richard "Al" Michaels、1944年11月12日 - ）は、アメリカ合衆国出身のスポーツ実況アナウンサーです。彼のキャリアは半世紀以上に及び、数多くの歴史的な瞬間をその声で伝えてきました。エミー賞スポーツ実況部門を6度受賞するなど、その功績は広く認められています。

キャリアの始まりと初期の実況

1968年、アル・マイケルズはハワイでアナウンサーとしてのキャリアをスタートさせました。1971年に本土へ戻ると、MLBのシンシナティ・レッズやNFL on NBCの実況を担当。1972年には、レッズがワールドシリーズに進出した際の実況を担当し、さらに札幌オリンピックではアイスホッケーの実況も務めました。その後、1974年から1976年までMLBのサンフランシスコ・ジャイアンツ、1975年にはNFL on CBSの実況も担当しています。

ABC時代：数々の名実況

1977年、アル・マイケルズはABCと契約し、様々なスポーツの実況に携わりました。特に有名なのは、1980年レークプラシッドオリンピックのアイスホッケー、アメリカ対ソビエト連邦戦（通称「氷上の奇跡」）、1989年のワールドシリーズ、そして20年にわたり実況を務めたマンデーナイトフットボール（MNF）です。

アル・マイケルズは、全米4大メジャースポーツ（NFL・MLB・NBA・NHL）の優勝決定戦（スーパーボウル、ワールドシリーズ、NBAファイナル、スタンレー・カップファイナル）全てを実況した唯一のアナウンサー（2008年時点）であり、同一シーズンでスーパーボウルとワールドシリーズの両方（1987年のワールドシリーズと第22回スーパーボウル）を実況した初めてのアナウンサーでもあります。

NBC移籍：新たな挑戦

2006年、アル・マイケルズはNBCに移籍し、NBCサンデーナイトフットボール（SNF）を担当することになりました。これは、ABCがMNFから撤退し、ESPNがSNFの放送権をNBCに譲渡したことに伴うものでした。アル・マイケルズの移籍に伴い、ABCでコンビを組んでいた解説者のジョン・マッデンもNBCに移籍しました。マッデンが解説を引退した2009年以降はクリス・コリンズワースとコンビを組んでいます。

実況した主な試合

アル・マイケルズが実況した主な試合は以下の通りです。

マンデーナイトフットボール（1986-2005年）
NBCサンデーナイトフットボール（2006年-2022）
サーズデーナイトフットボール
ワールドシリーズ（1972年(NBC)、1979、1981、1983、1985、1987、1989、1995年(ABC)）
スーパーボウル（1988、1991、1995、2000、2003、2006年(ABC)、2009年、2012年、2015年、2018年、2022年(NBC)）
NBAファイナル（2004、2005年(ABC)）
スタンレー・カップファイナル（1993年、スタジオ司会としては2000-2002年(ABC)）
氷上の奇跡（この試合を元にした映画、ミラクル(Miracle)に彼自身として出演）

アル・マイケルズは、スポーツ実況の世界における真のレジェンドであり、その声はこれからも多くの人々に記憶されることでしょう。

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