アレクサンダー (カクテル)

アレクサンダー：魅惑的な甘さのカクテル

アレクサンダーは、ジンまたはブランデーをベースに、生クリームとクレーム・ド・カカオを加えて作る、口当たりの良いカクテルです。その甘美な味わいは、まるでチョコレートケーキを食べているかのようで、特に女性に人気があります。しかし、その飲みやすさとは裏腹に、アルコール度数は高めなので、注意が必要です。

歴史

アレクサンダーの起源には諸説あります。

1863年のイギリス皇太子エドワード（後のエドワード7世）とデンマークのアレクサンドラ王女の結婚式に由来するという説
1901年のエドワード7世の戴冠式、または1902年のアレクサンドラ王妃の戴冠式の際に献上されたという説
マケドニアのアレクサンダー大王、文豪のアレクサンドル・デュマに由来するという説

最も古い文献は、1921年に刊行されたハリー・マッケルホーンの『ABC of Mixing Cocktails』です。この本では、ブランデーベースのカクテルとして紹介されています。1930年に刊行された『サヴォイ・カクテルブック』には、ブランデーベースとジンベースの両方が紹介されています。

日本では、一般的にブランデーベースのものが「アレクサンダー」と呼ばれますが、アメリカではジンベースのものが主流で、ブランデーベースのものは「ブランデー・アレクサンダー」と呼ばれています。

映画

ブレイク・エドワーズ監督の映画『酒とバラの日々』（1963年）では、主人公の女性が、酒好きの夫に勧められたアレクサンダーの口当たりの良さに魅了され、アルコール依存症に陥っていく姿が描かれています。

レシピ

標準的なレシピ

ジンベース
ジン - 1/2
生クリーム - 1/4
クレーム・ド・カカオ - 1/4
ナツメグ - 少量
ブランデーベース
ブランデー - 1/2
生クリーム - 1/4
クレーム・ド・カカオ - 1/4
ナツメグ - 少量（省略可）

作り方

1. シェイカーにジンまたはブランデー、生クリーム、クレーム・ド・カカオを入れる。
2. シェイクし、カクテル・グラスに注ぐ。
3. ナツメグをかければ完成。

バリエーション

アレクサンダーズ・シスター：クレーム・ド・カカオをクレーム・ド・ミントに替えたもの
ミドリ・アレクサンダー：クレーム・ド・カカオをメロンリキュールのミドリに替えたもの
バーバラ、ルシアン・ベア：ベースをウォッカにしたもの
パナマ：ベースをホワイト・ラムにしたもの
クレオパトラ、アラビアン・ナイト：パナマのクレーム・ド・カカオをクレーム・ド・モカに替えたもの
シルク・ストッキングス：ベースをテキーラに変え、グレナデン・シロップを加えたもの
グラスホッパー：ベースをグリーンミントリキュールにしたもの
メロンホッパー：ベースをメロンリキュールにしたもの
ゴールデン・キャデラック：ベースをガリアーノにしたもの


アレクサンダーは、その甘美な味わいと豊富なバリエーションで、多くの人々を魅了し続けているカクテルです。ぜひ一度、お試しください。

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