アン (イギリス王女)

プリンセス・ロイヤル・アンの生涯

プリンセス・ロイヤル・アン（Anne, Princess Royal）は、1950年8月15日にロンドンのクラレンス・ハウスで誕生しました。彼女はイギリス女王エリザベス2世とエディンバラ公フィリップの長女で、王位継承順位は2023年6月時点で第17位です。兄はチャールズ3世で、弟にはヨーク公爵アンドルーとエディンバラ公爵エドワードがいます。

幼少期と教育

アンは、バッキンガム宮殿やケント州の寄宿学校での教育を受けました。洗礼は、ヨーク大主教シリル・ガーベットによって施され、彼女の代父母にはルイス・マウントバッテンやアリス・オブ・バッテンバーグが名を連ねています。歴史的な勅許状によって、彼女は王子・王女の称号を取得することができ、マウントバッテン家の一員として「アン・オブ・エディンバラ王女殿下」と名乗ることになりました。

スポーツと公務

アンは特に乗馬での才能が際立っており、21歳の時にヨーロッパ馬術選手権大会の個人部門で優勝しました。この大会での成功は、彼女を1971年のBBC・スポーツ・パーソナリティ・オブ・ザ・イヤーに選出する要因となりました。また、1976年のモントリオールオリンピックにイギリス代表として参加し、アマチュア騎手としても活躍しました。

公務面でも多岐にわたる役割を持ち、ロンドン大学総長やエディンバラ大学総長、イギリスオリンピック委員会の総裁などを務めています。特に、1974年から1993年にかけて王立婦人海軍最高司令官を務めたことからも、彼女の軍への貢献が伺えます。そして、1988年からは国際オリンピック委員会の委員としても活動しています。

家庭と私生活

アンは1970年にアンドリュー・パーカー・ボウルズとの交際が報じられましたが、この関係は長続きしませんでした。1972年には馬術団体の金メダリストであるマーク・フィリップスとの婚約が成立し、1973年にはウエストミンスター寺院で結婚式が行われました。このカップルには、ピーター（1977年生）とザラ（1981年生）の二人の子が誕生しています。

フィリップスは平民出身でしたが、アンが将来の子供を普通に育てたいという願望から叙爵は見送られました。そのため、彼女の子供たちは何の貴族称号も持たないまま育ちました。夫妻は1992年に離婚し、同年12月にはティモシー・ローレンス中佐と再婚しています。

社会貢献とチャリティ

アンは、200以上のチャリティ活動に携わっており、特に『セーブ・ザ・チルドレン』の会長職を1970年から持ち続けています。彼女の公務は、スポーツ振興にも強く関与しており、ラグビースコットランド代表のパトロンとしても知られています。

結論

プリンセス・ロイヤル・アンは、イギリス王室の中で特に公務やスポーツへの貢献が認められている人物です。彼女の多才な活動と、王室における存在感は今後も注目されることでしょう。

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