アンジェイ・バートコウィアク

アンジェイ・バートコウィアク：ハリウッドを代表する撮影監督、映画監督

アンジェイ・バートコウィアク（Andrzej Bartkowiak、A.S.C.、1950年3月6日 - ）は、ポーランドのウッチ出身の撮影監督、そして映画監督です。ハリウッドで長年にわたり活躍し、そのキャリアは撮影から監督へと広がりを見せています。

輝かしいキャリアの始まり：撮影監督として

バートコウィアクは、ポーランドの映画教育の中心地であるウッチ映画大学で研鑽を積みました。その後、1972年にアメリカへと渡り、才能を開花させます。彼のキャリアの大きな転機となったのは、巨匠シドニー・ルメット監督との出会いでした。1981年の『プリンス・オブ・シティ』から、ルメット監督作品において撮影監督として数多くの作品に参加。この期間におけるバートコウィアクの貢献は計り知れません。

80年代初頭には、アカデミー賞作品賞にノミネートされた『評決』『愛と追憶の日々』『女と男の名誉』といった名作で撮影監督を務め、高い評価を獲得しました。ルメット監督作品への貢献は1993年の『ギルティ/罪深き罪』まで続き、その間、ほぼ全てのルメット監督作品で撮影監督を担当するなど、信頼の厚さがうかがえます。

アカデミー賞ノミネート作品への参加以外にも、数々のハリウッド大作で撮影監督として手腕を発揮しました。彼の撮影技術は、様々なジャンルの映画に彩りを添え、多くの観客を魅了してきたのです。

監督としての挑戦：新たな境地へ

撮影監督としての成功を収めた後、バートコウィアクは新たな挑戦として監督業に乗り出しました。2000年、ジェット・リーとアリーヤを主演に迎えたマーシャルアーツアクション映画『ロミオ・マスト・ダイ』で監督デビューを飾り、興行収入9100万ドルを記録する大ヒットとなりました。この成功は、彼の監督としての才能を世に知らしめるきっかけとなりました。

その後も、スティーヴン・セガール主演の『DENGEKI 電撃』など、アクションスリラーを中心に多くの作品を監督。商業的な成功を収めた作品もあれば、『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』のように、批評家の評価が低かった作品もありました。

2010年には、かつて撮影監督として携わったジョエル・シュマッカー監督作品『ブレイクアウト』で再びタッグを組み、撮影監督として作品に貢献しています。

多様な作品群：撮影監督と監督の両面で

彼のキャリアにおいて、撮影監督として参加した作品、監督として手がけた作品を一覧すると、その多様性が見て取れます。

主な作品（撮影監督）
『3 by Cheever: The 5:48』
『プリンス・オブ・シティ』
『評決』
『愛と追憶の日々』
『女と男の名誉』
『スピード』
『ディアボロス/悪魔の扉|ディアボロス_悪魔の扉』
『リーサル・ウェポン4』など

主な作品（監督）
『ロミオ・マスト・ダイ』
『DENGEKI 電撃』
『ブラック・ダイヤモンド』
『DOOM』
* 『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』など

撮影監督として、そして監督として、長年に渡りハリウッド映画界に貢献してきたアンジェイ・バートコウィアク。彼の作品は、これからも世界中の観客を魅了し続けることでしょう。

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