アンソニー・ジャクソン

アンソニー・ジャクソンは、1952年6月23日、アメリカのニューヨーク市で生まれました。彼はエレクトリックベース奏者として、30年以上にわたり第一線で活躍し、特に6弦ベース（コントラバス・ギター）の演奏家として高い評価を得ています。

生い立ちと音楽的影響

アンソニー・ジャクソンがベースを始めたきっかけは、モータウンのハウス・ベーシスト、ジェームス・ジェマーソンの影響でした。彼は1964年から1965年にかけてジェリー・フィッシャーからギターを、1969年にはローレンス・ラリー・ルーシーから、そして1973年にはパット・マルティーノから音楽理論を学びました。これらの学びが、彼の音楽性を形成する上で重要な役割を果たしました。

キャリアの始まりと多様な活動

1970年代半ばには、リー・リトナー&ジェントル・ソウツやアル・ディ・メオラのレコーディングに参加し、その才能が広く知られるようになりました。以降、彼はジャンルを超えて様々なミュージシャンとのレコーディングやセッションに参加し、多岐にわたる音楽活動を展開しています。

日本人ミュージシャンとの交流も深く、深町純や日野皓正のアルバムでは、ピック弾きによる印象的な演奏を披露しました。2000年代には、矢野顕子の公演で定期的に来日し、共演を果たしています。また、2010年代には上原ひろみとも共演するなど、世代を超えた交流も行っています。その他、渡辺貞夫、本田竹広、渡辺香津美、今田勝、福村博、小比類巻かほる、松本英彦、川崎燎など、数多くの日本人ミュージシャンと共演しています。

リーダー・アルバムとコラボレーション

2010年には、ギリシャ人ベーシストのヨルゴス・ファカナスとの共同制作アルバム『Interspirit』をリリースしました。また、過去にはイージー・ピーセス名義で『イージー・ピーセス』(1988年)を発表したり、ミシェル・ペトルチアーニ、スティーヴ・ガッドとのトリオで『ライヴ・アット・ブルーノート東京』(1999年)をリリースするなど、様々な形態で自身の音楽を表現しています。

アンソニー・ジャクソンの演奏は、その卓越した技術と音楽性によって、多くの人々を魅了し続けています。彼の音楽は、これからも多くのミュージシャンや音楽ファンに影響を与え続けることでしょう。

ディスコグラフィ

共同リーダー・アルバム

『イージー・ピーセス』 - Easy Pieces (1988年、A&M) ※イージー・ピーセス名義 (with スティーヴ・フェローン、レネ・ゲイヤー、ヘイミッシュ・スチュアート)
『ライヴ・アット・ブルーノート東京』 - Trio in Tokyo (1999年、Dreyfus) ※with ミシェル・ペトルチアーニ、スティーヴ・ガッド
Interspirit (2010年、Abstract Logix) ※with ヨルゴス・ファカナス

外部リンク

Interview at Bass Musician magazine
Article at Bass Player
アンソニー・ジャクソン - Discogs（英語）

もう一度検索