アントニオ・アルフォンセカ

アントニオ・アルフォンセカは、ドミニカ共和国出身の元プロ野球選手（投手）です。右投右打で、1972年4月16日にラ・ロマーナ州ラ・ロマーナで生まれました。

プロ入りからメジャーデビューまで

1989年にモントリオール・エクスポズ（現ワシントン・ナショナルズ）に入団し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。その後、1992年12月の球団拡張ドラフトでフロリダ・マーリンズ（現マイアミ・マーリンズ）へ移籍。

マーリンズ時代：ワールドチャンピオンと最多セーブ

1997年6月17日のデトロイト・タイガース戦でメジャーデビューを果たし、初勝利を挙げました。この年はリリーフとして17試合に登板。チームはワイルドカードでポストシーズンに進出し、アルフォンセカはリーグチャンピオンシップシリーズの後、ロースター入り。ワールドシリーズでは3試合に登板し、6.1回を無失点に抑え、球団史上初のワールドチャンピオンに貢献しました。

1998年にメジャーに定着し、4月27日のコロラド・ロッキーズ戦でメジャー初セーブを記録。この年は58試合に登板し、8セーブを挙げました。

1999年にはクローザーとして起用され、21セーブを記録。2000年にはリーグ最多となる45セーブを挙げ、球団タイ記録を達成しました。この年のセーブ成功率は91.8%を記録しました。

2001年には28セーブを記録し、9月には通算100セーブを達成しています。

カブス、ブレーブス、そしてマーリンズへの復帰

2002年3月にはシカゴ・カブスへトレードで移籍。2003年シーズン終了後には、アトランタ・ブレーブスへ移籍し、2004年には自己最高の防御率2.57を記録しました。

2005年には古巣マーリンズへ復帰しましたが、故障もあり、不本意なシーズンとなりました。

レンジャーズ、フィリーズ時代

2006年はテキサス・レンジャーズへ移籍しましたが、怪我に苦しみ、19試合の登板にとどまりました。2007年にはフィラデルフィア・フィリーズへ移籍し、クローザーの故障により、一時的にクローザーとして起用され、5年ぶりにセーブを記録しました。

その後

2008年以降は、ドミニカウィンターリーグ、メキシカンリーグ、ベネズエラウィンターリーグ、そして米独立リーグでプレーしました。2011年限りで現役を引退。

引退後

引退後は、フロリダメモリアル大学で投手コーチを務めています。

プレースタイル

最速160km/hを超える速球と、スライダー、チェンジアップを武器とする本格派右腕でした。

特筆事項

アルフォンセカは、両手両足が全て6本指という多指症を持っていました。この特徴から、"El Pulpo"（スペイン語で「タコ」の意）や"Six Fingers"というニックネームで呼ばれていました。

タイトル

最多セーブ投手（2000年）
最優秀救援投手（2000年）

表彰

* ローレイズ・リリーフマン賞（2000年）

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