アンドリュー・マコーミック

アンドリュー・ファーガソン・マコーミック：日本ラグビー界に貢献したレジェンド

アンドリュー・ファーガソン・マコーミック（1967年2月5日生まれ）は、ニュージーランド出身の元ラグビー選手、そして指導者です。センターとして活躍した彼は、日本ラグビー界に多大な貢献を果たしました。愛称は「アンガス」。

華麗なる選手経歴

ラグビーの名門、クライストチャーチ・ボーイズハイスクールを卒業したマコーミックは、若くして才能を開花させました。NZ ColtやNZ Development XVといった代表チームにも選出され、カンタベリー州代表としても活躍。その実力は早くから注目を集めていました。

1993年、彼は日本へと渡り、東芝府中（現・東芝ブレイブルーパス）に入団。その卓越したプレーでチームの中核を担い、1996年から3年連続で日本選手権優勝に貢献。チームの主将として、チームを勝利に導いた手腕は高く評価されました。

1996年には日本代表に選出。アメリカ戦では、日本代表として初のアメリカ代表からの勝利に大きく貢献しました。さらに、元木由記雄選手と共にバーバリアンズに選出され、スコットランドXVと対戦するなど、国際舞台でもその実力を発揮しました。

1998年には、外国人選手として初めて日本代表の主将に任命され、ワールドカップ1999への出場を果たしました。この偉業は、彼の才能とリーダーシップを証明するものです。

2000年に現役を引退したものの、すぐに東芝府中のヘッドコーチに就任。指導者としてのキャリアも開始しました。2002年には釜石シーウェイブスで現役復帰を果たし、2004年に再び引退。テクニカルコーチに転身し、指導者としての道を歩み続けます。その後、コカ・コーラウエストジャパン（現・コカ・コーラウエストレッドスパークス）の臨時BKコーチに就任し、トップリーグ昇格に貢献しました。

2009年からはNTTドコモレッドハリケーンズのヘッドコーチ、そしてシニアヘッドコーチとしてチームを率いました。2012年には関西学院大学ラグビー部へと移籍し、ヘッドコーチに就任。その後、摂南大学ラグビー部コーチ、甲南高等中学校ラグビー部コーチを歴任し、長きに渡り日本のラグビー界の発展に尽力しています。

「赤鬼」の異名と、指導者としての熱意

マコーミック選手は、試合中の激しいプレーと、闘志あふれる表情から「赤鬼」の異名をとりました。日本の生活が長く、流暢な日本語を話す彼は、日本文化にも深く溶け込みました。

現役引退後は、ニュージーランドで旅行代理店「NZ Enjoy Company」を経営していましたが、関西学院大学ラグビー部ヘッドコーチ就任に伴い、旅行代理店業は廃業。常にラグビー界への貢献を優先してきました。

彼のラグビーへの情熱は、父である元オールブラックスのファーガス・マコーミック氏（16キャップ）や祖父であるアーキー・マコーミック氏（オールブラックス）というラグビー一家に育った環境から培われたものかもしれません。また、東芝府中在籍中に知り合ったブラジル人のカシア夫人との間には、1男1女をもうけています。

アンドリュー・ファーガソン・マコーミック。彼の指導者としての経験と、選手としての輝かしい経歴は、日本のラグビー界に大きな足跡を残しました。彼の功績は、これからも日本のラグビー界において語り継がれていくことでしょう。

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