アンリ・コルディエ

アンリ・コルディエ（Henri Cordier, 1849年8月8日 - 1925年3月16日）は、フランスの著名な中国学者であり、東洋学者として名を馳せました。

経歴

1849年、アメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズで生を受け、1952年にフランスへと渡り、教育を受けました。彼の学問的関心は、文献学、特に東西交渉史の研究に集中しました。

コルディエは、東洋研究雑誌『通報』(T'oung Pao)の創刊とその維持に多大な貢献をしました。この雑誌は、当時の東洋学研究における重要なプラットフォームとなり、多くの研究者にとって不可欠な情報源となりました。

彼の著作は多岐にわたり、『支那書誌(ビブリオテカ・シニカ)』、『日本書誌(ビブリオテカ・ヤポニカ)』、『支那通史』などが代表的です。これらの著作は、中国学および日本学の研究において、重要な文献目録および歴史的概観を提供しました。また、ヘンリー・ユールの著書である『マルコ・ポーロ旅行記』や『支那東達記』の改訂増補にも携わり、これらの古典的な作品をよりアクセスしやすく、現代的な視点を取り入れたものへと発展させました。彼のこれらの活動は、東洋学の発展に大きく貢献したと言えるでしょう。

1880年には、その学術的功績が認められ、フランス文学院よりスタニスラス・ジュリアン賞を受賞しました。この賞は、東洋学研究における卓越した業績に対して贈られるものであり、コルディエの研究が国際的に高く評価されていたことを示しています。

著作

『支那外交史 調査資料 自一八八八年至一九〇二年　第9輯』　南満洲鉄道株式会社総務部調査課　1919
『支那法の根本問題』教育図書 1942 河合篤編訳

増補改定書

『マルコ・ポーロ旅行記』河出書房, 1954　青木冨太郎訳　世界探検紀行全集 1
『東西交渉史 ユーラシア叢書 支那及び支那への道』原書房, 1978　鈴木 俊訳・編

アンリ・コルディエは、その生涯を通じて、東洋学の発展に大きく寄与しました。彼の研究は、今日においても、中国学や東西交渉史の研究者にとって重要な ভিত্তি となっており、その功績は長く記憶されることでしょう。

もう一度検索