アン・コールター

アン・ハート・コールター（Ann Hart Coulter）は、1961年12月8日生まれのアメリカ合衆国の保守系政治評論家、作家、弁護士です。

彼女は、テレビやラジオ番組、イベントに数多く出演し、その辛辣なコメントと過激な発言で知られています。また、多数の著書があり、その多くが『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラーリストにランクインしています。

コールターは、2010年には『タイム』誌の「最も影響力のある100人」にも選出されました。

身長183cmという長身とモデルのようなスタイルを持ち、その美貌から「共和党右派のバービー」と呼ばれることもあります。しかし、その外見とは裏腹に、彼女の政治的発言は非常に過激で、時には人種差別的と批判されることもあります。

主張と活動

コールターは、ビル・クリントン政権下のモニカ・ルインスキー事件を機に、保守系メディアで頭角を現しました。彼女は、民主党やリベラル派を厳しく批判し、「民主党は歴史的に共産主義に対して甘く、国の進路を誤らせてきた」と主張しています。

また、ジョセフ・マッカーシーの「赤狩り」を擁護し、著書『リベラルたちの背信』では、マッカーシーの名誉回復を試みています。さらに、フランクリン・ルーズベルト大統領による日系アメリカ人の強制収容を批判し、ロナルド・レーガン大統領を高く評価する一方で、ジミー・カーター大統領を「史上最低の大統領」と評しています。

彼女の過激な発言は、物議を醸すことが多く、9.11同時多発テロ事件後には、アラブ諸国への侵攻と指導者の殺害、そしてキリスト教への改宗を主張しました。この発言は、多くの批判を浴びましたが、彼女の過激な政治観を象徴する出来事として知られています。

また、著書『Godless』では、アメリカ同時多発テロ事件で夫を失った女性たちが雑誌『PLAYBOY』に登場したことに対し、「夫の悲劇を利用している」と批判し、大きな議論を呼びました。

2004年の大統領選挙では、民主党の副大統領候補だったジョン・エドワーズ議員を「同性愛者」と罵倒し、彼の夫人から生放送中に抗議を受けるという事件もありました。

2008年の大統領選挙では、当初ミット・ロムニーを支持していましたが、その後、共和党の指名獲得を確実にしたジョン・マケイン上院議員の政策を批判し、「マケインを当選させるくらいならヒラリーを当選させた方がマシだ」とまで発言しました。この発言は、保守派からも批判され、彼女の過激な姿勢が浮き彫りになりました。

講演会などでは、パイを投げつけられるといった攻撃を受けることもあります。

著作

High Crimes and Misdemeanors: The Case Against Bill Clinton (1998)
Slander: Liberal Lies About the American Right (2002)
Treason: Liberal Treachery From the Cold War to the War on Terrorism (2003)
リベラルたちの背信 : アメリカを誤らせた民主党の60年（2004）
How to Talk to a Liberal (If You Must) (2004)
Godless: The Church of Liberalism (2006)
If Democrats Had Any Brains, They'd Be Republicans (2007)
Guilty: Liberal "Victims" and Their Assault on America

外部リンク

公式ウェブサイト
IMDbのURL'>アン・コールター - IMDb（英語）
Ann Coulter（プロフィール）
アン・コールター (@anncoulter) - X（旧Twitter）

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