アヴィロン・バイヨネ

アヴィロン・バイヨネ・ラグビー・プロ

アヴィロン・バイヨネ・ラグビー・プロ（Aviron Bayonnais Rugby Pro）は、フランス南西部に位置するヌーヴェル＝アキテーヌ地域圏の都市、バイヨンヌを拠点とするプロフェッショナルラグビーユニオンクラブです。一般的には「バイヨンヌ」の通称で親しまれており、日本語ではアヴィロン・バイヨンヌと表記されることもあります。フランス国内の最高峰プロフェッショナルリーグであるトップ14に所属しており、その長い歴史と伝統によってフランスラグビー界において独自の地位を築いています。

クラブの歴史

アヴィロン・バイヨネは1904年に創設されました。以来、一世紀以上にわたる歴史の中で、フランスラグビーの黎明期から現代に至るまで、常に重要な役割を担ってきました。特にクラブが黄金期を迎えたのは20世紀前半で、1913年、1934年、1943年と、フランス選手権で実に3度の優勝を果たしています。これらの栄光は、クラブが「古豪」と呼ばれる所以であり、その強さの証です。また、惜しくも優勝には届かなかったものの、1922年、1923年、1944年、1982年にも決勝に進出し、準優勝という輝かしい成績を残しています。これらの実績は、クラブが長期にわたりフランス国内の強豪チームの一つであり続けたことを物語っています。

主なタイトル

アヴィロン・バイヨネは、フランス国内の主要なラグビー大会において、以下のタイトルを獲得しています。

フランス選手権（現在のトップ14）
優勝: 3回（1913年, 1934年, 1943年）
準優勝: 4回（1922年, 1923年, 1944年, 1982年）
フランス選手権プロD2（2部リーグ）
優勝: 2回（2019年, 2022年）
シャランジュ・イヴ・デュ・マノワール
優勝: 2回（1936年, 1980年）

これらのタイトルは、トップリーグだけでなく、2部リーグからトップリーグへの昇格を勝ち取った経験、さらには国内カップ戦での成功など、クラブの多様な強さを示しています。

クラブの特徴と日本との繋がり

アヴィロン・バイヨネは、その本拠地であるバイヨンヌがバスク地方の中心地の一つであることから、地域に根ざしたクラブとして知られています。チームのマスコットは、バスク地方原産の小型馬であるポトックをモチーフにした「ポトッカ」です。これは、クラブが地域コミュニティと深く結びついていることを象徴しています。

また、アヴィロン・バイヨネは日本のラグビー界とも縁があります。かつて日本代表のヘッドコーチを務め、日本のラグビー発展に貢献したジャン＝ピエール・エリサルド氏が、現役時代にこのクラブでプレーしていました。さらに、日本のトップリーグでも活躍した元日本代表スクラムハーフ、村田亙氏も過去に在籍しており、日本のラグビーファンにもその名が知られるきっかけとなりました。

歴代の著名な所属選手

アヴィロン・バイヨネの歴史には、数多くの国内外のスター選手たちが名を連ねています。彼らはそれぞれの国や地域の代表として活躍し、クラブに貢献しました。以下にその一部をご紹介します。

マイク・フィリップス（ウェールズ代表）
シャルル・オリヴォン（フランス代表）
ヨアン・ユジェ（フランス代表）
イザイア・ペレス（オーストラリア代表）
ララカイ・フォケティ（オーストラリア代表）
ガビリエル・ロヴォンバラヴ（フィジー代表）
スコット・スペディング（フランス代表）
ファン・パブロ・オルランディ（アルゼンチン代表）
メトゥイセラ・タレンブラ（フィジー代表）
オペティ・フォヌア（トンガ代表）
ジョン・サバラ（スペイン代表）
PJ・ヴァンリー（ナミビア代表）
マリエトア・ヒンガノ（トンガ代表）
アントン・ペイクリシヴィリ（ジョージア代表）
マートゥリマヌ・レイアタウア（サモア代表）
ジャン＝バティスト・ディクラリス（ベルギー代表）
マリアノ・ガラルサ（アルゼンチン代表）
ヴィリアム・アファティア（サモア代表）
センスス・ジョンストン（サモア代表）
ジョー・ラヴォウヴォウ（7人制ニュージーランド代表）
トルステン・ファンヤースフェルト（ナミビア代表）
ミヘイル・ナリアシヴィリ（ジョージア代表）
マヌエル・レインデカル（ウルグアイ代表）
コンスタンティネ・ミカウタゼ（ジョージア代表）
アファ・アモサ（サモア代表）
アンドレ・ゴリン（ルーマニア代表）
パブロ・ホイテ（チリ代表）
マテアキ・カファトル（トンガ代表）
イサイア・トエアヴァ（ニュージーランド代表）
* カミニエリ・ラサク（フィジー代表）

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