イェニエル・カノ

イェニエル・カノ：キューバからメジャーリーグへ羽ばたいた才能

イェニエル・カノは、1994年3月9日、キューバのシエゴ・デ・アビラに生まれました。右投げ右打ちの投手として、早くからその才能を地元で開花させます。2013年から2016年にかけては、キューバ国内リーグで活躍。2015年にはWBSCプレミア12のキューバ代表にも選出されるなど、国際舞台での経験も積みました。

キューバリーグでの活躍を経て、カノは2019年6月、国際フリーエージェントとしてミネソタ・ツインズと契約。プロキャリアのスタートを切ります。ルーキーリーグから始まり、A+級を経て、着実に経験を積み重ねていきました。2020年はCOVID-19の世界的流行によりマイナーリーグのシーズンが中止となり、公式戦登板はありませんでしたが、2021年にはAA級とAAA級で42試合に登板、5勝3敗5セーブという成績を残し、メジャー昇格への道を着実に歩みます。

そして2022年、カノはついにメジャーリーグの舞台に立つこととなります。開幕はAAA級で迎えましたが、5月11日にメジャー契約を結び、同日のヒューストン・アストロズ戦でメジャーデビューを果たしました。しかし、同年8月1日には、ホルヘ・ロペスとのトレードでボルチモア・オリオールズへ移籍。移籍後は3試合の登板に留まり、防御率18.69と苦戦を強いられました。

2023年シーズン、カノはマイナーリーグでシーズンを始めますが、4月14日にメジャー昇格。すると、ここからがカノの真骨頂でした。5月19日のトロント・ブルージェイズ戦で失点するまで、21回2/3連続無失点という驚異的な記録を樹立。安定した投球を続け、シーズンを通してチームに貢献しました。その活躍が認められ、7月2日には選手間投票でオールスターに初選出。更には、アメリカンリーグ最多となる31ホールドを記録するなど、リリーフ投手として欠かせない存在となりました。最終的に72試合に登板し、1勝4敗8セーブ、防御率2.11、86奪三振という素晴らしい成績を残しました。

イェニエル・カノは、キューバリーグでの成功から始まり、メジャーリーグでの苦戦を経て、2023シーズンにはオールスターに選出されるまでの活躍を見せました。彼の粘り強さと才能は、今後のメジャーリーグでの活躍を期待させるに十分です。今後の更なる活躍に期待しましょう。


主な成績

2023年：72試合登板、1勝4敗8セーブ、31ホールド（アメリカンリーグ最多）、防御率2.11、86奪三振
2021年：42試合登板（先発1試合）、5勝3敗5セーブ、防御率3.23、86奪三振
2015年：WBSCプレミア12 キューバ代表

受賞歴

MLBオールスターゲーム選出：1回（2023年）

背番号

99（2022年 - 同年7月31日）
78（2022年9月10日 - ）

関連情報

MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、Baseball-Reference (Register)
Yennier Cano stats MiLB.com （英語）

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